2011 Fiscal Year Annual Research Report
機能的電気刺激を用いたパワーリハビリシステム利用時におけるバイオメカニクス的評価
Project/Area Number |
22500522
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
宮脇 和人 秋田工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00390906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巖見 武裕 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (10259806)
小笠原 雄二 秋田県産業技術センター, 電子光応用開発部, 上席研究員 (20390908)
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Keywords | リハビリテーション / 機能的電気刺激 / バイオメカニクス / 機械力学・制御 / ローイング運動 / モデルベースシミュレーション |
Research Abstract |
高齢者、下肢麻痺者が、効率的かつ効果的な全身運動をおこなうために、総合的に取り込めるような機能的電気刺激を用いたパワーリハビリシステムの開発を行ってきた。本研究開発は、申請者が新しく開発したシステムの有効性を把握するために、従来は利用者へのアンケート調査など定性的な評価が行われていたリハビリテーション分野においてパワーリハビリ機器を用いてトレーニングを行っている時の高齢者や障害者の身体への効果を、筋電計測、三次元的な動作計測、足裏部にかかる力(床反力)などの実験データと、申請者が独自に研究を進めている筋骨格モデルを用いたモデルベースシミュレーションにより、定量的に評価する手法を確立するものである。 今年度は電気刺激の立ち上がりや立ち下がり時間、刺激間隔、刺激強度をプログラミングできる電気刺激システムを構築した。このシステムを用いることで、電気刺激パターンを動作させる筋に逐次あたえることで、下肢に比べて筋の断面積が小さく、より緻密な動きを要求される上肢に関しても自然な動作が再建できる。 開発した電気刺激装置を用いローイング運動(櫓を漕ぐ運動)の下肢動作を行った。また、パワーリハビリシステムシステムの有効性を把握するために、トレーニングを行っている時の、身体への効果を、工学的に定量評価する手法を確立するとともに、FESをアクチュエータとして利用することで、本人の残存能力を効率よく発揮させるシステムを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
三次元動作解析装置を用いた、ローイング運動時における下肢・上肢の屈曲、伸展運動の動作計測データ収集が困難であると予想されたが、カメラの位置と力センサを工夫することで、筋骨格モデルで解析可能なデータ収集が可能となったので、おおむね順調に研究は進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、研究の最終年度となるため、構築している機能的電気刺激を用いたパワーリハビリシステムを再検討し、定量的なバイオメカニクス的評価を実施する。また、公的資金による研究であることを再認識し、研究成果のアウトプットとして学会発表だけではなく、一般にもわかりやすくホームページなどによる成果発表を積極的に行う。
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Research Products
(6 results)