2012 Fiscal Year Annual Research Report
幼児における基本的運動能力と日常身体活動との関係~量および質的側面からの検討~
Project/Area Number |
22500528
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐々木 玲子 慶應義塾大学, 体育研究所, 教授 (80178673)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 幼児 / 基本的運動 / 質的評価 / 身体活動量 |
Research Abstract |
本研究は,幼児の日常身体活動量と基本的な運動遂行能力との関係を実態把握し,現代の子どもの総合的な身体能力の向上に向けたプログラム作成に向けての基礎的な資料を提示することを目的としている.24年度は蓄積データのまとめを中心に行った.これまでの経過を踏まえ,日常の身体活動量と運動能力との関係について走,跳,投の運動要素別に検討した結果,移動を伴う全身的な走,跳動作は日常の身体活動量と相関がみられたが投動作にはみられないことが明らかになった.動作の獲得が経験に基づくものであることを前提とすれば,普段活発に運動している幼児でも,活動の中では動作によって実施頻度の多少に偏りがあることが推測できる.また,これらの結果から,日常の身体活動移動や強度などの量としてとらえられる活動水準だけでは実際の動きの種類の多様性をとらえるには十分ではないことが示された.一方,本研究では動作の質的評価の方法に着眼した.身体の発育過程にある年少児では,測定結果としての量のみでなくどのような動き方をしているかを評価する必要性が指摘される.本研究では走,跳,投を含む8種類の動作を対象として,先行研究を参考にした動作の質的評価観点を用いて幼児の動作を観察,評価した.その結果,「全体印象」の評価では,ほとんどの動作において年長児が年少児より,男児が女児より高かった.しかしながら,動作の要素に着目した「部分観点」の評価についてはほとんど差がみられないものがあり,幼児の段階では獲得されない動作要素が見いだせる可能性が示唆された.各動作の測定記録(量的評価値)と動作要素の評価との関係については,測定値と「全体印象」の評価とは関係が認められたが,各動作要素については必ずしも測定値との関係性が認められないももも多かった.幼児の動きの評価についてはさらに指導現場に活用できるよう検討が加えられるべきたと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)