2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500529
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
山中 健太郎 昭和女子大学, 生活機構研究科, 准教授 (90359662)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 運動制御 / 反応時間課題 / 抑制機能 / 脳波 / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
本研究は、動作の抑制直後に次の動作遂行を試みるGo/Stop/re-Go課題を用いて「随意的な反応抑制」の直後の動作へ与える影響を明らかにすることを試みるものであった。平成23年度までの段階で、(1)Stopした直後のre-Go反応時間の平均値が、Stopからre-Go刺激呈示までの時間に応じてV字型に変化し分散が増大する傾向があること、(2)Stopからre-Go刺激呈示までの時間が短い場合、直後のre-Go開始時点ではまだ直前のStopの影響で経頭蓋磁気刺激(TMS)によって生じる運動誘発電位(MEP)が小さく、その時点ではまだ運動皮質を含む運動出力経路に強い抑制がかかっていること、を示した。平成24年度はさらに課題遂行中に記録した脳波(EEG)を詳細に分析し、(3)一時Stop時間が長い(re-Go反応が遅れる)試行では、その時間がちょうどよい長さの(re-Go反応が早い)試行にはない、re-Go刺激呈示後の頭頂・後頭部の事象関連電位(ERP)ピークおよびEEGの位相同期が出現すること、(4)このre-Go刺激後に新たに出現するERPピークおよびEEG位相同期はre-Go反応が遅れる試行では弱まること、を示した。(3)(4)の結果は、Stop刺激呈示からre-Go刺激呈示までの時間が短いとStop/re-Goの全体を連続した一つの課題として処理しているが、その時間が長くなるとStopを終えた後、改めて別の課題としてre-Go刺激を知覚・遂行していて、そのre-Go刺激の知覚が不十分だとre-Goの遂行が遅れてしまう、という可能性を示唆していた。これらの知見は「随意的な反応抑制」の直後の動作に影響する神経生理学的要因を明らかにする、きわめて重要なものであった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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