2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22500536
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 道雄 千葉大学, 教育学部, 教授 (10192098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 英人 千葉大学, 教育学部, 教授 (40251186)
七澤 朱音 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10513004)
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Keywords | 体育科教育 / ボール運動 / 球技 / 基礎技能 |
Research Abstract |
昨年行った、附属中学校でのバレーボールの授業実践の成果をもとに、今年度は附属小学校の5年生を対象にバレーボールの授業を行った。ここでは、技術的に難しいオーバーハンドパスに焦点をあて、ラリーがつながるようなバレーボールの試合を目指し授業が行われた。そのために「ボールの真下にすばやく移動する」ことと「膝を曲げて構える」「ボールの方に体を向ける」ことを提示し、さまざまな手立てを行った。手立て(1)キャッチアンドスロー:これは昨年の中学校での実践から、いきなりボールをはじくのではなく、一度おでこの前でキャッチしてから投げる、というものである。そして、このキャッチしている時間を徐々に短くしていき、はじくことに発展させていった。手立て(2)ざるキャッチ:どこに飛んできたボールでもおでこの前でキャッチができるように、ざるを両手で持ちおでこの前でキャッチする活動を行った。これにより低いボールに対して膝を深く曲げてキャッチすることができるようになった。手立て(3)一人での直上パス:これはよく行われるものであるが、高くボールを上げようとすることによって、膝の曲げ伸ばしがよく見られるようになった。これらの活動によりゲームにおいても徐々にラリーが続くようになってきた。 附属中学校では、ベールボール型球技の授業実践を行い、今年度は投能力の向上を目指して1年生で実践した。3クラスのうち2クラスでは振りかぶった時に「投げる手と逆の手で投げる方向を指さす」ことと「振りかぶった時ボールを首の後ろに持って行く」ことをポイントとして提示した。非投球腕が使えていないことと、投球の際に肘が下がることをなくすためである。授業前後の遠投記録の結果、どのクラスも記録は向上したが、上記の指示を提示したクラスの方が男女とも有意な向上を示し、そのフォームもよりダイナミックなものに変化していった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
授業実践の観察はほとんど行えているが、小学校ではクラス担任が体育の授業を実践するので複数のクラスを研究の対象とすることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度から附属小学校が、すべての授業ではないが教科担任制になり、一人の教員が複数のクラスの体育の授業を持つことになった。そのためクラス間の技能向上の比較が行いやすくなったといえる。また、附属幼稚園は基本的に自由保育であるため、ボールなどの用具を豊富にして、幼児の活動状況を観察することになる。あまり小・中学校のように意図的な手立てを用いて授業実践を行うことは難しいと思われる。
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Research Products
(2 results)