2011 Fiscal Year Annual Research Report
諸外国の体育教育システムに関する研究-開発途上国を中心に-
Project/Area Number |
22500537
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
齊藤 一彦 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (60413845)
|
Keywords | 体育教育 / 開発途上国 / 比較体育 / 国際教育協力 |
Research Abstract |
本研究ではこれまでになされた開発途上国の体育教育事情についての研究を整理し、研究の動向を明らかにするとともにデータベースを作成し、開発途上国の体育教育事情の特質性を明らかにすることである。今年度は、これまでわが国でなされた開発途上国の体育教育事情の研究論文の収集を行うとともに、その中から、開発途上国の体育教育事情の特質性を導出することも試みた。 その一つの方法として、体育・スポーシ分野の青年海外協力隊の派遣動向にも着目した。当該事業は、45年以上もの期間にわたり、開発途上国からの要請に対して派遣を行っているものである。これまで3,000人以上もの体育・スポーツ分野の派遣がなされており、この要請背景・派遣動向などを調査することは開発途上国の体育教育事情を把握する有効な方法と判断したからである。1990年代から体育教育の要請が圧倒的に多くなっており、近年ますます体育教育の要請・派遣が増えてきていることなどが明らかとなり、年代代毎・地域毎の派遣動向から、開発途上国全体の体育・スポーツ事情の様相の変遷なども概観することが出来た。これらの結果については、日本運動スポーツ科学学会国際健康スポーツ分科会第9回大会にて発表し、目下さらなる情報収集・分析を行っている段階である。 今後、データーベース完成に向けて、開発途上国の体育教育事情の資料収集・分析をさらに進めていくとともに、諸外国の体育教育の態様についてさらなる検証を行っていきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献を収集する際、既存のデーターベースや検索システムなどでは検索できないことが多く、この収集作業に想定以上の時間を要しているものの、順調に進展中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究を進める上で、同様のテーマを取り扱う研究者や組織とのネットワークが極めて重要である。様々な協力を得ながら、研究を遂行していきたい。
|