2012 Fiscal Year Annual Research Report
性的マイノリティのスポーツ権保障のためのガイドライン策定に関する総合的検討
Project/Area Number |
22500558
|
Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
Principal Investigator |
飯田 貴子 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (60099554)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤山 新 東洋大学, 現代社会総合研究所, 客員研究員 (00440008)
藤原 直子 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (20329642)
來田 享子 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40350946)
風間 孝 中京大学, 国際教養学部, 教授 (50387627)
吉川 康夫 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (90200964)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 社会学 / スポーツ / ジェンダー / セクシュアリティ / 性的マイノリティ / ホモフォビア / トランスフォビア / 調査研究 |
Research Abstract |
体育・スポーツ関連学部、学科等に所属する大学生を対象に、スポーツ価値観、ジェンダー観、ホモフォビア、トランスフォビア(以上5件法)、性的マイノリティに関する知識(3件法)、性及びスポーツ経験等に関する質問紙調査を実施した。調査は、授業内での配布・回収形式を用い、回収された調査票は3259部、有効票3243部であった。 回答者における身体の性別は、男性:53.2%、女性:44.4%、その他:0.6%、無回答:1.8%であり、心の性別は、身体の性別と同一:95.4%、違和及びその他:2.7%、性的指向は、異性愛:93.1%、同性愛:3.4%、両性愛:2.9%であった。また、身近に性的マイノリティがいると回答した者は、男性:16.8%、女性:51.3%であった。 身体の性別に各尺度の合計点を比較すると、スポーツの価値に対しては女性の方が高い評価を持っており、ジェンダー観に対しては女性の方が平等志向であり、ホモフォビア及びトランスフォビアにおいては女性の方が弱いという結果であった。 性的マイノリティについての知識に関しては、性同一性障害、戸籍の変更、同性愛者の結婚に関する一般的知識は半数以上が知っているが、性的指向や身体の性に関する正しい知識を持っている者は20%にも満たなかった。さらに、スポーツと性的マイノリティに関する専門的知識、すなわち性別変更後のオリンピック出場、性別確認検査、ゲイゲームズを知っている者は10%程度と少なかった。各質問において、スポーツ価値観との関係をみると、スポーツに対する価値観が強い者は性別二元制をより強く支持していることが示された。 以上、大規模調査によって明らかになった日本のスポーツ環境における性的マイノリティの存在、及びマイノリティに対する考えや態度は、性的マイノリティのスポーツ権保障のために重要な示唆を与えるものである。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)