2011 Fiscal Year Annual Research Report
少年期の体力推移パターンを考慮した体力トレーニングモデル開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
22500559
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
戸塚 学 弘前大学, 教育学部, 教授 (40241450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
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Keywords | 少年期 / 体力 / 運動習慣 / トレーニング / 生活習慣 |
Research Abstract |
生活習慣病予防のための身体教育は、少年期の体力や運動習慣を考慮し、小学校から中学校にかけての一貫した取り組みが重要であると考える。本研究では、小学5年次から中学2年次の子どもたちの体力・身体機能の変化、生活習慣の変容について継続的に調査し、体力推移のパターンとそのバックグラウンドについて分析する。その結果から、子どもの体力推移パターンを考慮した小中連携による体力トレーニングモデルを開発するためのスポーツ科学的エビデンスを提供する。平成23年度は、小学校5年次から中学2年次までの4年間の追跡調査の2年目であり、データ蓄積を主な目的とするとともに平成22・23年度のデータの取りまとめを実施した。調査は、平成22年度の調査に参加した青森県弘前市岩木地区の小学6年生93名(男子42名、女子41名:4年間の追跡調査対象児童)に対し、生活習慣に関する調査(生活リズム・運動時間等に関するアンケート調査)、身体機能(身体組成・四肢血圧・骨密度)および体力測定(握力・反復横跳び・立ち幅跳び・上体おこし・体前屈・等尺性脚伸展筋力・PWC150・全反応時間)を実施した。また、今後の追跡調査の行方を確認する意味で、同学区に位置する中学校1・2年生(230名)にも同様の調査を実施した。その結果、計画どおり調査の基準となる小学6年次のデータが蓄積された。また、前年度の蓄積データと合わせ小学校高学年児童の生活習慣、運動能力の整理・分析ができた。この結果は、今後の中学生期、すなわち、生活環境が大きく変容する中で発育発達がより顕著になる時期との比較検討において重要な基礎データとなるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目的は、小学5年次から中学2年次までの4年間の継続調査のうちの2年目であった。本年度は平22年度に実施した児童の約98%について、追跡調査ができた。また、合わせて小学生期の生活習慣と体力との関係について分析し、その一部を日本臨床スポーツ医学会シンポジウムにて発表した。以上より研究の達成度はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの運動習慣アンケート調査や体力測定と合わせて、身体機能や生理・生化学的指標についても可能な限り調査し、多くの側面から子どもの運動習慣の変容が身体に及ぼす影響について明らかにする。
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