2012 Fiscal Year Annual Research Report
運動が視覚認知機能に及ぼす影響とその脳内メカニズムの解明
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22500573
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
七五三木 聡 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20271033)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アセチルコリン / 一次視覚野 / ラット / 微小イオン投与法 / 浸潤法 / ゲインコントロール |
Research Abstract |
神経修飾因子の一つであるアセチルコリンが、ラット一次視覚野(V1野)の視覚応答に及ぼす修飾効果を神経薬理学的手法により検討した。動物を麻酔し、脳定位固定装置に固定した。動物の眼前に設置したCRTディスプレイの画面全体にサイン波状に輝度分布するグレーティング(縞)をドリフトさせる刺激を呈示し、V1ニューロンの視覚応答を記録した。V1ニューロンの基本的な受容野特性(方位選択性や空間周波数選択性など)を決定後、グレーティング刺激のコントラストと反応強度の関係を調べ、このコントラスト-反応強度関係に対するアセチルコリンの修飾効果を検討した。アセチルコリン投与法として微小イオン泳動投与法と浸潤法の2種類の方法を用いた。微小イオン泳動投与法は、神経活動記録用の電極に貼り付けた薬物用ガラス管にアセチルコリン溶液を予め充填し、これに微小電流を通電することで記録中のニューロンを中心とした局所領域にアセチルコチンを投与した。また、浸潤法では、V1野の硬膜を剥離し、露出した脳表にアセチルコリン溶液を直接滴下することで、拡散によりアセチルコリンをV1野に浸潤させた。 アセチルコリンの反応修飾効果はそれぞれの細胞に依存し、促通性および抑制性の両方の効果が観察された。それらの効果はいずれも刺激のコントラストに比例しており、コントラスト-反応強度関係のゲインを変える反応ゲインコントロールで説明できることが明らかになった。また、修飾効果の出現頻度に大脳皮質層構造との関連性がみられ、高次視覚野へ投射する浅層では抑制性効果が、一方、皮質下領域へ投射する深層では促通性効果が高頻度に観察された。このことから、アセチルコチンは並列階層的に行われる視覚情報処理の経路毎に異なる反応修飾効果をもたらしていることが可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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