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2013 Fiscal Year Annual Research Report

知識の創発と資源化をもたらす実践コミュニティがスポーツ組織の自律性に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 22500578
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

長積 仁  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (80274190)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2015-03-31
Keywordsスポーツ組織 / 知識創発 / 実践コミュニティ / 自律性 / ソーシャル・キャピタル
Research Abstract

本研究の目的は、実践コミュニティに焦点を当て、地域内に散在するこのような集団がスポーツ組織の知識の創発と資源化にどのように機能するか、またそのコミュニティ間の有機的関係や進化がスポーツ組織の自律性にどのように影響するかを明らかにすることにある。
その結果、3つのことが明らかになった。1.実践コミュニティでの活動が頻繁でなくなれば、メンバーの参加意欲が低下し、アイディアがメンバー間で連鎖しなくなる。その一方で、活動回数がある一定の条件下(実践コミュニティで共有し、取り組むべきテーマが魅力的でなくなる、ゴールが明確でないまま、活動頻度が高まるなど)では、活動への参画が負担・義務的になり、メンバーの情熱や意欲が低下する。2.組織化された実践コミュニティの公式化が進み、コミュニティのメンバーに対して、役割・責務・コミットメントが付与・要請されれば、メンバーの自発性や熱意・意欲は低下し、コミュニティの活動が低調になる。3.実践コミュニティが、多数の同一地域内のメンバーによって構成される場合、異質または斬新なアイディアが抑制され、同質的な意見に集約されやすくなる。つまり、動員されるソーシャル・キャピタルが同質である、特にネットワークが同質であるため、メンバーに対する配慮が遠慮や消極的な賛同といった逆に負の影響をもたらし、実践コミュニティに期待される多様な知識・価値の交流と創発が促進されづらくなる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ケースによって定性的なデータや事実を拾い集めることはできているものの、それを定量的に実証するための方法論的な課題、例えば、調査対象者の選定や実証するために必要な対象者の確保などといったことを克服することの困難さに直面している。

Strategy for Future Research Activity

調査の母体となる組織との信頼関係は築けているものの、研究目的を遂行するに値するようなデータの確保は困難な部分がある。またワンショットサーベイで獲得したデータでは、その実証が十分とはいえなくなる可能性もあるため、複数回の定量的調査も試みたいが、対象者への負担の問題もクリアすることが困難である。定性的データと定量的データの獲得をめざしたミックス法をうまく採用し、研究成果を上げるように努力したい。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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