2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500584
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
湯 海鵬 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (60227551)
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Keywords | 安定性 / 変動係数 / 足踏み動作 / 疲労 / 動作解析 |
Research Abstract |
1. 研究目的 (1)時間的安定性 足踏み動作から、下肢動作の時間的安定性を明らかにし、高齢者転倒防止に役立つ基礎データを提供すること。(2)空間的安定性と時間的安定性との比較をし、加齢による時間的安定性の変動を明らかにする。(3)時間的安定性と疲労性に影響する諸要因の究明。 2. 計測と計算 22名の被検者を用いて,高速連続足踏み動作を行った。ビデオカメラを用いて撮影し、被検者の下肢の変位を検出した。動作解析と同時に、被検者の股関節屈曲力の計測も行った。動作の時間的安定性は,膝が到達した最高点の時間的ばらつきとして検討した.ばらつきの定量的指標は,変動係数を用いる.変動係数TCVはTCV=SD/X*100という式で算出され,SDとXはそれぞれ膝が到達した最高点の時間的標準偏差と平均値である.映像解析で得られた下肢データと筋力データを検討することによって、高速動作における下肢動作の時間的安定性などを探り,加齢、性別などの要素が動作の時間的安定性などに与える影響を検討した。 3. 結果 (1) 時間的安定性の優位性 空間的安定性を示す変動係数DCVの値はTCVより大きく、男子では少年から中年まで約2倍大きく、高齢群では約4倍大きかった。女子では少年群から中年群までは約3倍大きく、高齢者では約4倍大きかった。また、男女とも全て年齢群のDCVはTCVより統計的に有意に大きかった。これらのことから、高速動作では時間的安定性は空間的安定より優れていることが見られた。 (2) 加齢による変動 男女とも各年齢群の間にTCVの統計的有意差が見られなかった。また加齢とTCVとの相関が見られなかった。すなわち、加齢による空間的安定性は低下するが、時間的安定性は保たれる。 (3) 性差 TCVの性差について,いずれの年齢群でも統計的有意差はなかった
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Research Products
(4 results)