2011 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の筋パワーに及ぼす一側性・両側性筋力トレーニングの効果
Project/Area Number |
22500585
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
田路 秀樹 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (50118014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 香織 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (30409700)
西垣 利男 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (20057376)
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Keywords | 高齢者 / 両側性機能低下 / 筋力トレーニング / 力-速度関係 |
Research Abstract |
本研究は、高齢者における一側性および両側性の筋力トレーニングが力-速度-パワー関係に及ぼす影響について検討したものである。 トレーニング習慣のない健常男性高齢者9名(平均年齢69.0±4.0歳)を対象として、ダンベル・カールによる一側条件で行うトレーニング群(U群:n=4)と、ツーハンズ・カールによる両側条件で行うトレーニング群(B群:n=5)に分け、80%1RMの負荷で1日3セット、週3日、8週間のトレーニングを行わせた。その結果、U群では一側条件および両側条件のいずれにおいても力-速度曲線、力-パワー曲線は右上方に移行し、一側条件と両側条件いずれの最大筋力も有意に増加し、一側条件における最大パワーも有意に増加した。一方B群では両側条件で、力-速度曲線、力-パワー曲線は右上方に移行し、最大パワーにおいて有意な増加が認められたものの、一側条件では有意な増加は認められなかった。また、両側性機能低下の指標となるBilateral Index(両側性指数)のトレーニング前後の変化から、力-速度-パワー関係においてlateral specificityの傾向はみられなかった。このことから、高齢者においては顕著なlateral specificityは出現しないが、一側性の運動条件でのトレーニングが、両側性の運動条件によるトレーニングと比べて、筋力および筋パワーの向上に効果的であることが示唆された。 このことから、高齢者の場合に歩行運動等の交互動作の日常生活動作を維持、向上させるためには、両肢を使用した両側運動でははなく、一側運動を用いた筋力トレーニングがより効果的であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高齢者の両側性機能低下に関する研究およびトレーニング効果についての実験は終了した。実験を受けて、力-速度-パワー関係の分析および筋電図分析も終了している。またこうした結果は、学会でも発表し、さらに高齢者の両側性機能低下につての論文も作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては、これまでに得られた若年者のデータと今回得られた高齢者のデータを比較検討することにある。データそのものはすでに分析済みであることから、両群間の力-速度-パワー関係の比較、トレーニング効果の比較および筋電図の比較を行っているところであり、本年度の学会で発表予定である。 また、トレーニング効果についての論文の作成にも着手する予定であり、研究計画通り進んでいる。
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Research Products
(1 results)