2012 Fiscal Year Annual Research Report
捕捉動作における認知・予測・運動制御スキルと動作失敗メカニズムの検討
Project/Area Number |
22500588
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
竹市 勝 国士舘大学, 政経学部, 教授 (30265962)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 捕捉動作 / 認知特性 / 予測特性 / 運動制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「認知・予測・運動制御の各局面におけるパフォーマンスと捕捉運動パフォーマンスの関連」と「各局面への訓練が運動パフォーマンスに与える影響」を検討することである。 前年度は、遮蔽後の特定時間経過後の物体位置予測課題、特定地点への到達時間予測課題、ストライプフローとの速度比較課題などの条件を設定し、各条件を組み合わせた複合条件によって注意分割の影響を検証した。その結果、複合条件が単一条件よりも有意に錯覚量(エラー)が大きくなるという結果が得られた。 平成24年度は、認知・予測能力に注意配分が及ぼす影響について検討した。予測課題では、遮蔽された物体の移動速度および遮蔽時間は、ほぼ正しく見越すことが確認され、速度×時間によって推定される距離は、ほぼ実際の距離と等しかった。しかし、予測した移動距離は実際の約半分の距離であった。これは、認知した物体の速度と遮蔽から刺激呈示までの時間をもとに位置を予測する過程において、エラーが生じるというメカニズムを示唆するものであった。 注意の配分に関しては、予測課題では位置を回答する合図である板の変色に、意識的に注意を向けることにより、遮蔽後物体への注意配分量が低下すること、ストライプフローを用いた実験では、位置予測後ストライプフローと遮蔽後物体の速度を比較する条件とストライプフローを呈示するがそれを無視させ位置予測する条件では、ストライプフローを提示しないで位置予測する条件より、遮蔽後の移動距離は有意に小さかった。また、ストライプフロー呈示の2条件間に有意差は認められなかったことから、意識しない呈示物においても受動的な注意配分が生じることが示唆された。 このことは、認知・予測能力訓練に関する重要な知見であり、スポーツにおけるパフォーマンス訓練にも応用が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)