2012 Fiscal Year Annual Research Report
1930年代国際オリンピック委員会におけるオリンピックの政治的中立性の形成過程
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22500593
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
中村 哲夫 皇學館大学, 教育学部, 教授 (80164317)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 1930年代 / 国際オリンピック委員会 / 政治的中立性 / ナチ・オリンピック |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)1933年のドイツにおけるナチス政権誕生から、1940年4月のヘルシンキにおける第12回オリンピック大会の中止までの約8年間を対象に、その間に展開されたオリンピック大会をめぐる諸議論を、オリンピックの理念に関する相剋の過程として分析し、(2)これらの過程が最終的には、国際オリンピック委員会(IOC)において、オリンピックの政治的中立性の観念が形成される過程であったことを実証しようとするものである。 研究期間の最終年度である本年度の研究実績は、以下の3点である。 第一に、前年および前々年度に収集したカール・ディーム文書と、オリンピック研究センター所蔵のIOC関係資料との解読を行い、IOC会長をはじめとするIOC委員に関する資料や、本研究が対象とする期間に開催および準備されたオリンピック大会(第11回ベルリン大会と第12回東京大会)の組織委員会の関係文書等を分析し、両大会に対するIOCおよび主要各国の対応を明らかにした。その成果の一部として、アメリカにおけるベルリン大会への参加問題を、アベリー・ブランデージの視点から解釈し、「報告書」に集録した。 第二に、上記の作業から、本研究の課題解明にとって、1940年の冬季オリンピック大会の開催地決定が大きな役割を果たしたことが分かり、このため一昨年に引き続き再度、オリンピック研究センターにおいて、1940年冬季大会に関する資料の調査・収集および解読に当たった。これらの資料も併せて、本研究期間中に収集した資料の翻訳を「報告書」に集録した。 第三に、研究の総括として、「報告書」(科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書:1930年代国際オリンピック委員会におけるオリンピックの政治的中立性の形成過程)を平成25年3月に刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)