2012 Fiscal Year Annual Research Report
短時間・低強度運動時の脳活動とメンタルヘルスの関連
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22500605
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤本 敏彦 東北大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00229048)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 運動 / PET / 脳 / 短時間 |
Research Abstract |
【目的】本研究はヒトを対象に、ポジトロン断層法(PET)と糖の疑似体である18F-フルオログルコース(18F-FDG)を用いて短時間の低・中強度運動後の脳活動とメンタルヘルス(質問紙スコア)が相関する脳領域を調べ気分や感情の変容メカニズムの一端を明らかにすることを目的とした。 【方法】被験者は健康な男子大学生6名(年齢22.3±1.0歳、最大酸素摂取量42.3±2.9ml/kg/min)であった。被験者は運動実験と安静実験の2回の実験に参加した。運動は最大酸素摂取量(VO2max)の40%強度での20分間の自転車運動であった。運動終了5分後に18F-FDGを肘動脈より投与し、その後約30分間の安静を取った。安静終了後、脳のPET撮影を開始する。安静実験では30分以上の安静の後、18F-FDGを投与し、その後さらに約30分間の安静を取った。被験者の情動の変化は感情チェックリスト(MCL-S.2)を用いて観察した。 【結果】運動後に左眼窩前頭野(ブロードマン領域11)に有意な活動上昇(uncorrected P<0.001)が認められた。またMCL-S.2スコアは運動後に向上した。しかし現状で感情チェックリストとの相関は認められていない(被験者数の不足が原因である可能性が高い)。 【考察】眼窩前頭野(ブロードマン領域11)は情動反応と密接な関係がある。この部分の障害で不適切な多幸感やいらいら感、感情鈍磨、衝動性などが起こる。さらなる検証が必要とは思われるが、運動後の眼窩前頭野の活動が上昇したことは運動によるネガティブな感情の改善の一因である可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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