2012 Fiscal Year Annual Research Report
高血圧と糖尿病の運動療法:交感神経抑制を介したストレスへの交叉適応の関与について
Project/Area Number |
22500609
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三好 美智夫 鳥取大学, 医学部, 助教 (20093627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 達生 鳥取大学, 医学部, 教授 (60182929)
木場 智史 鳥取大学, 医学部, 講師 (40565743)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 慢性運動 / ストレス / 交感神経 / 高血圧 / トレーニング / ノルエピネフリン / SHRラット / 運動療法 |
Research Abstract |
慢性運動ラットに運動やストレスを負荷すると、運動だけでなくストレスによる視床下部・下垂体・副腎系の活性化も抑制される(交叉適応)。一方、運動時やストレス時には交感神経活動が上昇する。本研究は、慢性運動ラットの交感神経抑制や交感神経に対する感受性抑制を介したストレスへの交叉適応が高血圧や糖尿病の運動療法の治癒効果に貢献するかどうかを検討するのを目的とする。平成24年度は、自然発症高血圧ラット(SHR)とWistar-Kyotoラット(WKY)に対して1日1時間のトレッドミル走行運動(20m/min)を4週間行った。トレーニング終了後のラットに90分間の拘束ストレスを負荷した。ストレス負荷開始前とストレス中に血圧を測定した。その結果、トレーニングをしないSHR群と比較してトレーニングSHR群では、ストレス中の血圧増加は有意に抑制された。しかし、WKYでは、トレーニング群と非トレーニング群の間に差はなかった。一方、トレーニング後のラットの静脈内にノルエピネフリン(NE)を投与して血圧を測定した。その結果、NEの静脈内投与による血圧増加については、トレーニングSHR群の方が非トレーニングSHR群より有意に小さかった。これに対して、WKYでは、NEの静脈内投与による血圧反応は走行トレーニングにより変化しなかった。すなわち、SHRでは、トレーニングによりNEに対する感受性(交感神経に対する感受性)が低下してストレスに対する血圧反応が減弱したものと推察される。今後は、糖尿病ラットで同様の検討を行い、いかに運動療法が交感神経の活動と関わっているかを明らかにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)