2010 Fiscal Year Annual Research Report
大学生における非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と生活習慣に関する調査研究
Project/Area Number |
22500621
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
宮川 八平 茨城大学, 保健管理センター, 教授 (20219728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 千代子 茨城大学, 保健管理センター, 准教授 (80312776)
竹下 誠一郎 茨城大学, 教育学部, 教授 (50369542)
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD) / 大学生 |
Research Abstract |
平成22年度に茨城大学において定期検診を受けた大学生6975名(男4342名、女2633名、平均年齢21.4±1.2歳)のBMI、および体脂肪率を測定し、男女別・学年別に肥満およびやせの割合を調査し、それぞれの割合を比較検討した。体脂肪率が男子で30%以上、女子で35%以上の肥満の学生を対象に食物摂取状況調査をおこない、栄養ソフトにより、エネルギー、脂質、食物繊維摂取量などを算定した。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のなかにアルコール性肝炎と類似の病理組織所見をきたし、肝硬変・肝がんに進行する可能性を有するものがあり、それを非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と呼ばれている。NASHにおいてなぜ炎症や線維化が惹起されるかについてはまだ解明されていないが、脂肪肝に何らかの病的刺激(second hit)が加わり、炎症や線維化が惹起されるという説が有力である。今回、様々な病因のなかで、脂肪酸に着目し、脂肪酸の摂取量を算定し、その過剰供給の観点からfirst hit、second hitにおける役割について検討をおこなった。次に、身長と体重によってBMI肥満群・標準群・やせ群に分類して血圧との相関をみたところ、男子学生と女子学生のBMI肥満群の収縮期血圧と拡張期血圧はともに、標準群及びやせ群に比較して統計学的に有意に高かった(P<0.05)。平成22年度には、血液中の中性脂肪、HDhをベッドサイドで測定可能なコレステックLDXを購入し、NAFLDとメタボリック症候群の関連をみるための準備をおこなった。
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Research Products
(5 results)