2012 Fiscal Year Annual Research Report
分子基盤に立脚する栄養指導を目指した糖尿病腎症低タンパク質食事療法の効果機序解明
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22500650
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Research Institution | Kagoshima Prefectural College |
Principal Investigator |
有村 恵美 鹿児島県立短期大学, 生活科学科, 助教 (40552964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 正久 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50264403)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 栄養指導 / 食事療法 / 糖尿病 / 糖尿病腎症 / 食事たんぱく質 / 動物モデル / インスリン分泌不全 / レプチン受容体 |
Research Abstract |
【目的】腎症第1, 2期の食事療法は高たんぱく食傾向にある。糖尿病自体が慢性腎疾患のハイリスク群であるにも関わらず、健常者より高たんぱく食である事が、腎症患者増加の一要因と考える。たんぱく質量が糖尿病病態に及ぼす影響について、検討可能な動物モデルを設定し解析を行った。その結果、低たんぱく食は過食を抑制し、腎機能悪化抑制、糖代謝悪化抑制又は改善する事を報告した。本研究では、確立した動物モデルにて、混合液・プロリン負荷試験にて低たんぱく食が2型糖尿病の糖代謝に及ぼす影響について検討をした。 【方法】4週令雄性2型糖尿病モデルマウス(dbマウス)と野生型マウス(Cマウス)を用い混合液・プロリン負荷試験を実施した。摂食実験で用いたH食、L食の組成(エネルギー・脂質量一定)から、脂質はリノール酸、炭水化物はマルトースまたは可溶性スターチを用い、たんぱく質はアミノ酸としてプロリンを用いた。H混合液(24%プロリン、59%炭水化物、17%リノール酸)、L混合液(12%プロリン、71%炭水化物、17%リノール酸)とする。プロリン負荷試験は、対照として水投与を行った。投与量は混合液2.5g/kg、プロリン1.0g/kgとし、血糖測定時間は投与前から投与後300分の間とした。 【結果】120~300分間において、混合液(マルトース)負荷試験では、dbマウス間において有意差はなかったが、混合液(可溶性スターチ)負荷試験では、db-L群はdb-H食群に比べて有意に低値を示した。プロリン負荷試験では、120~300分間において、db・Cマウスともに、プロリン投与群は水投与群に比べて有意に高値を示した。 【結語】用いる炭水化物によって血糖に異なる影響が生じる可能性が示された。また、用いるアミノ酸によって、投与後、血糖値が高まる可能性が示唆された。低たんぱく食は、糖代謝悪化を抑制する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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