2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域高齢者における不眠の症状別に対応した不眠改善運動プログラムの開発
Project/Area Number |
22500652
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
北畠 義典 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00450750)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 不眠 / 身体活動 / 地域在宅高齢者 |
Research Abstract |
今年度の研究目的は我々が考案した不眠改善運動プログラムの効果検証を無作為化比較試験を用いて行い、また1年後の残存効果を検討することである。1行政地区の65歳以上全員(661名)を対象にピッツバーグ睡眠調査票(PSQI)を用いて睡眠困難(PSQI得点5.5点以上)の疑いがある144名を抽出した。この集団に対して運動を手段に用いた不眠改善教室の案内を郵送し、17名の参加希望を得た。メディカルチェックの後、この対象者を教室参加群(9名)と通常生活群(8名)との2群に無作為に割付けた。教室参加群は介入期間を4週間とし、1週間に1回当たり60分の教室に参加した。教室の内容は睡眠改善のためのレクチャ―を20分、運動指導(就寝前に毎日実施する体操:低強度・高頻度の身体活動)を20分、1人5分の個別相談で構成された。一方、通常生活群は4週間、普段通りの生活を過ごすように促され、その後、教室参加群と同様のプログラムに参加した。調査は各群の4週間を挟んだ前後で実施した。 その結果、PSQI得点は教室参加群で有意に改善したことから包括的な睡眠感が高まったと考えられる。一方、高齢者の不眠の症状として指摘されている、入眠潜時の短縮や睡眠中の睡眠困難度の改善は見られなかった。充分なサンプルでの検討とはいかなかったが、本プログラムは不眠の改善に有効である可能性が示唆された。 教室終了1年後のフォロー調査に協力が得られた教室参加群6名のPSQIを観察したところ、終了時点から改善が維持できたものは1名のみであり、その他は介入前の睡眠困難度まで戻っていた。教室を通じて運動の継続を推奨したものの、教室終了後に運動継続を促すためのフォローを実施しなかったことが、改善を維持できなかった一つの要因と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)