2011 Fiscal Year Annual Research Report
薬物乱用防止教育の実効性を高める違法ドラッグ毒性情報の活用に関する研究
Project/Area Number |
22500653
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
小島 尚 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (50205382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 一郎 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (50512480)
浜田 真向 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (60246676)
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Keywords | 薬物乱用 / 違法ドラッグ / 薬物乱用防止教育 / 薬剤師 / 教職員 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は若者に薬物乱用を踏みとどまるような理念を持たせることにある。そのため、中高生をはじめとする若者に対して1次予防の観点から、薬物乱用の危険性を体感できるような防止啓発教育を実施するための教材/試料の作成と広報を行う。 本年度の成果はまず、実際に啓発教育を実施している学校薬剤師や小中学校教職員からその課題や問題点を収集するシステムを構築することができた。 第2に、本学において足立区薬剤師会と共同で、学校薬剤師や小中学校教員等を主な対象とした講演会を開催した。2012年2月18日、公開シンポジウム『薬物乱用防止教育の実効性を高めるために何ができるか?」、本学千住キャンパス3号館講堂。参加者:約60名(薬剤師、他大学関係者(薬学部、その他学部)、公衆衛生分野(薬事監視員等)、学校関係者、本学教職員等)。この講演では足立区内の啓発活動の実態が報告され、また、海外情報の薬物情報や基礎的な薬物中毒情報を提供できた。これにより、足立区や都区内での啓発教育の課題(全校で実施できない、指導者が足りない等)をまとめられた。昨年度、要望があった薬剤師への薬物乱用情報といわゆる健康食品の危害性を提供するシステムも構築できた。 第3に、研究代表者と連携研究者は昨年度から問題視していたシネフリンの行動作用と痩身への作用を検討した。研究分担者(安田)はオランダにおける最新の薬物情報の整理と公開を行った。研究分担者(浜田)は毒性情報を総括し、検索法の検討に入った。 第4に、薬物乱用防止教育指導者向けに準備していた教材/試料に対し、薬物乱用教室用の教材、薬剤師向けの薬物乱用防止資料(薬物適正使用を含む)の作成を追加する方向が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はライフスキル向上に役立つような有効な薬物知識を提供し、指導者が効果的に中高生等の若者へ薬物乱用防止啓発教育が行えることにある。そのため、実際に啓発活動を行う指導者からの課題を収集することが重要である。本年度、研究代表者が公衆衛生部門から医療系大学への転出を機会に、大学が所在する地域の薬剤師会や教育委員会と連携体制を構築した。これにより、地域で啓発教育を行っている指導者からその課題や問題を直接、収集できるようになった。昨年度から予定していた公開シンポジウムを盛会に開催できた。昨年度キックオフミーティングの要望事項を解決できた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度に向け、地域の指導者の生の声を聞き、効率的に指導するための教材/資料の作成に有効な意見や課題を集約できたものを加味し作成する。また、講演会、薬剤師会や教員研修等で提供する。
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Research Products
(7 results)