2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝栄養エネルギー代謝を標的とする抗メタボリックシンドローム研究
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22500665
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高山 房子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10236367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 茂 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 名誉教授 (20033201)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | NASH / 低酸素 / エネルギー代謝 / ミトコンドリア / 酸化ストレス / 炎症 / 鉄 / n-3 PUFA |
Research Abstract |
① NASH 病態の栄養エネルギー代謝低下に対するCh-DHAとCh-EPAの効果:ミトコンドリア (Mt) の機能不全は本研究の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)病態モデル動物【特許第5109134】で示されている。NASH病態モデルへのn-3脂肪酸コレステリルエステル誘導体 (Ch-DHAやCh-EPA誘導体; コレステロール(Ch)とDHAやEPAとのエステル)投与による影響を検討した。肝MtのATP産生能などの機能評価に用いられる酸素電極法による測定法により、呼吸調節率(respiratory control ratio; RCR)およびADP/O比による酸化的リン酸化能(ATP産生能)を測定した。RCR値とATP産生能のNASHでの低下をCh-DHAやCh-EPAの投与は軽減し、Mtのエネルギー代謝機能不全の改善作用が示された。 ⑦ 赤血球膜の変形能: 赤血球膜の可塑性・変形能はスムーズな血流に不可欠である。ヒト臨床NASHリスクとして認められる脂肪肝への反復性間歇的低酸素ストレスNASH病態では、肝組織の低酸素ストレスが問題視される。動物実験期間完了後、採取・―80℃冷凍保存の赤血球膜標本を試料とし、スピンラベル剤を用いる電子スピン共鳴分光(ESR)法にて膜流動性を検討した。即ち赤血球膜にスピンラベル剤を取込ませて計測するESRスペクトルからもとめられるorder parameter (S)値の上昇で、膜流動性の低下を検出できる。無処置対照群に比べ、NASH群のS値は大きくなり、赤血球の変形能の低下が実証された。NASH群での赤血球の変形能の低下をCh-DHAやCh-EPAの投与は改善した。 動物実験でのCh-DHAやCh-EPA投与量は、DHAやEPAへの換算量10mgおよび30mg/kg/日で、ラットによる研究文献の投与量の1/30~1/10程度である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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