2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋における「脂質耐性」のメカニズム解明に関する検討
Project/Area Number |
22500676
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
金澤 昭雄 順天堂大学, 医学研究科, 准教授 (30407259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 好史 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80420834)
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Keywords | インスリン抵抗性 / 骨格筋細胞内脂質 |
Research Abstract |
(目的)骨格筋細胞内脂質はインスリン抵抗性の原因と考えられるが、骨格筋が脂質蓄積に対する「耐性」を持ち、インスリン抵抗性が生じにくいphenotypeが存在する。そこで、この「脂質耐性」の規定因子やメカニズムを詳細に検討することを目的とした。 (方法)本年度は、糖尿病家族歴を有さない非肥満の健常人、持久的アスリートを対象とした。最大酸素摂取量は、エルゴメーターを用いた最大運動下での呼気ガス分析により測定する。体脂肪量はインピーダンス法(InBody)にて測定した。3日間の普通食(炭水化物60%、脂質25%、蛋白質15%)摂取後に空腹時の条件下で、下肢専用の表面コイルを使用した^1H-MRS(東芝 VISART EX V4.40)により、前脛骨筋、ヒラメ筋の骨格筋細胞内脂質(IMCL)を測定した。これらの各パラメーターの測定後、外側広筋よりneedle biopsyを行う。その後、人工膵臓(STZ-22、日機装)を用いて、インスリン注入量100mU/m^2/minの条件下で2時間正常血糖クランプ検査を行い、最後の15分の糖注入率を計算し、インスリン感受性の指標とした。 (結果)持久性アスリートにおいて、前脛骨筋におけるIMCLはコントロール群に比較して約2.5倍多かったが、インスリン感受性は両群に有意差を認めなかった。骨格筋生検サンプルの解析からは、脂肪酸の取り込み、酸化、合成に関わる遺伝子群がアスリート群において、約2倍程度増加している傾向を認めた。 (考察)これらの遣伝子群の変化が、脂質耐性に関わっている可能性が示唆された。今後、非アスリートにおいても脂質耐性に関わる遺伝子群について検索を進めていく。
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Research Products
(2 results)