2010 Fiscal Year Annual Research Report
男性更年期の記憶力や活動量の低下を緩和する運動トレーニングの検討
Project/Area Number |
22500682
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
長谷川 昇 石川県立看護大学, 石川県立看護大学看護学部, 教授 (10156317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 美也子 東大阪大学, 短期大学部, 助教 (20367858)
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Keywords | 男性更年期 / 記憶力 / 活動量 / 運動トレーニング / ストレス |
Research Abstract |
女性は、閉経によるエストロゲンレベルが急速に低下することで、更年期の諸症状を惹起する。しかし、男性はテストステロンの急激の低下はなく、きわめて穏やかな減少にすぎない。近年、中高年の男性にも女性の更年期と似た症状を呈することが明らかになってきた。男性更年期の本邦における実態はどうか、診断名をどうするのかなど、男性更年期に関しては、未解決な問題が山積しているにも関わらず、男性更年期に関する報告は世界的に見ても数少ない。そこで、本研究では、男性更年期モデルラットを用いて、「運動トレーニング」が更年期のテストステロン低下にともなう記憶と行動生理学的変化を予防できるかどうかを明らかにすることを目的とする。 オスSDラットの精巣を摘出し、経時的な血中テストステロン・エストラジオール濃度を測定することにより、男性更年期モデルを作成した。運動トレーニングの有無で2群に分け、擬似手術を施したシャム群と計3群に八方向放射状迷路を用いて行動解析を行った。その結果、精巣摘出群はシャム群と比較して、有意な空間認知機能、長期記憶の減退が認められ、運動トレーニングにより、改善が認められた。また、運動トレーニングにより、脳内テストステロン濃度の増加が認められたことにより、運動トレーニングが、脳内の信号伝達を増加させたことにより、長期記憶、空間認知機能が向上したと考えられた。
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