2011 Fiscal Year Annual Research Report
EBNに基づくロコモティブシンドローム改善のライフスタイル行動変容教育効果の評価
Project/Area Number |
22500702
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
大木 和子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (70365807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 省一 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (40220313)
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Keywords | ロコモティブシンドローム / ライフスタイル / 栄養学 |
Research Abstract |
1.「ロコモティブシンドロームの改善に関する検討」:佐賀地域の中高齢者を対象に、ロコモ改善への短期介入について検討した。中高齢者191名(55歳~87歳)を対象に片脚立ち上がりを実施し、できなかった37名(男性22名・女性15名)を対象に12週間の非監視型介入を実施した。運動介入は、開眼片足立ち運動・スクワット運動の2種。測定項目は、1)7つのロコチェックーバランスや筋力低下、麻痺や持久力などを総合的に診る問診票。2)開眼片脚起立可能時間。3)10m歩行速度。4)椅子起立時間10回の所要時間。5)情緒面-Geriatric Depression Scale(GDS)簡易版。結果は、12週間の運動介入後、開眼片脚立ち時間の増加(60.7±42.0秒→72.8±45.2秒)、10m歩行時間および速度の短縮(5.44±0.63秒→4.76±0.65秒)、椅子起立時間の短縮が観察された。一方、GDS得点は介入後に改善傾向がみられた。本研究より、足腰の筋肉が強化された、膝への負担が減り痛みが和らいだ、転倒が減った等の感想が得られた。開眼片脚立ちとスクワット運動は、バランス能力や筋力を増強させ、筋肉を鍛え腰や膝の痛みを軽減し、ロコモ改善に寄与することが示唆された。(体力科学.VOL.60,.NO.6,2011) 2.「中高年齢者のロコモ予防としてのノルディックウォーキングの検討」都区内在住の中高年齢者24名(37~69歳、男性14名・女性10名)を対象にポールを所持するノルディックウォーキング(NW)と所持しない通常ウォーキング(W)を実施し、その応答からロコモティブシンドローム予防の有用性を比較・検討した。測定項目は、3.6kmのアウトドアの坂道を含むコースを別々の日にNWとWで歩行し歩行中全般で心拍数をモニターし、血中乳酸濃度は、歩行前と直後に測定した。主観的運動強度と活動量計も測定した。その結果NWは、歩幅を助長し、運動強度や歩行スピード、運動エネルギー効率を高め、中高年齢者の体力・健康増進・ロコモ予防に有効であることが示唆された。(第76回日本民族衛生学会総会.2011.11・24)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していたロコモティブシンドロームと診断された地域住民の抽出が進まず、調査フィールドを拡大し実施したため。
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Strategy for Future Research Activity |
標本サイズおよびその設定根拠:調査対象者数は、本研究の仮説(ロコモティブシンドロームの改善率が5%増加(片側検定))で検証するために、検出力80%を設定し、これまでの受診者での測定値に基づき、さらに回収率、再受診率等を考慮して算定している。 そのため、ロコモティブシンドロームと診断された地域住民の抽出が進まなかったことから、今後も継続して人数を確保するため、調査フィールドを拡大し調査期間を平成24年度前半まで延長し検討することとした。
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Research Products
(3 results)