2011 Fiscal Year Annual Research Report
足底圧分布の定量評価による末梢神経障害の影響軽減に関する研究
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22500719
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
菅井 清美 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (60150299)
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Keywords | 足底圧 / 圧分布 / 足趾圧 / 運動機能 |
Research Abstract |
18歳から20歳の青年男性10人と女性20名の足底圧と足趾筋力の測定を行った。足底面積は30秒間立位時の男性の左右平均は88.1cm_2、女性は66.9cm_2、歩行時の男性119cm_2、女性94.9cm_2となり、安静立位時は足趾に圧があまりかからず立っているのに対し、歩行時は足底全体を使って移動するために接地面積は広く、身長と体重の勝る男性被験者のほうが足底面積は広かった。足底の形は1954年、1992年のフットプリント実験の結果と本実験の足底圧の形と比較した。踵の後端と土踏まずの最凹部を結ぶ線の延長が通過する足趾の位置に基づいたものである。いずれもIII型を中心としたほぼ正規分布曲線を示し、約60年の社会変化と履きものの変化の影響は本実験の少ない被験者数では現れなかった。最大圧は安静時の男性1406.5g/cm_2、女性は1627.7gcm_2、歩行時は男性2566.0g/cm_2、女性は2690.8g/cm_2であった。安静時の重心動揺幅を左右と前後で計測した。男性被験者では左右で15mm、前後で17.5mm、女性は左右で11.2mm、前後で16mmであった。咄嵯のつまずきなどによるその後の歩行困難を未然に防ぐためには、足趾で踏ん張る必要がある。そこで足趾筋力と歩行時の最大足趾圧との関係を検討した。足趾筋力が強いと足趾の最大圧も大きくなる傾向がみられ、咄嵯のつまずきなどによる骨折や体力の低下などを防ぐためには、足趾筋力を鍛えることによって足趾最大圧も高まり、歩行における身体保持力が大きくなることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者群を健康な青年と高齢者として実験を進めており、青年での測定が終了した。高齢者群の被験者の予定も立っている。さらに外反母趾患者の被験者も得られそうである。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢者を対象に足の疾病や足底感覚のアンケート調査を行って日常多用する履物や歩行量についてのデータを収集するとともに、足底圧の測定を行う。また、病院の協力を得て外反母趾のように足趾に疾病のある被験者群についても同様の測定を予定している。青年の実験、アンケート調査との相互比較から、足部の運動能力や運動能力の低下に及ぼす因子を検討し、足部の健康維持についてまとめる。
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Research Products
(2 results)