2012 Fiscal Year Annual Research Report
弾力性低下を引き起こす紫外線の作用波長の研究と紫外線遮蔽効果の新評価法の開発
Project/Area Number |
22500724
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
前田 憲寿 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (50454137)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 紫外線障害 / 光老化 / 紫外線遮蔽 |
Research Abstract |
光老化した皮膚では、真皮に変性したコラーゲンが蓄積していることが in vivo の実験で明らかにされている。これは、コラーゲン線維が代謝回転の遅いタンパク質であるからである。したがって、このような光老化した皮膚に対しては、変性コラーゲンを分解して、新しいコラーゲンの生成を促進させることが重要である。本研究では、UVBを照射したコラーゲンゲルの線維芽細胞への影響ならびにコラーゲン再生に対するUVA1の効果を調べ、UVBを照射した線維芽細胞の細胞外マトリックスに対するUVA1の再構築促進効果とそのメカニズムを明らかにする。UVBを照射したヒト線維芽細胞にUVA1を照射した時のコラゲナーゼ(MMP1)のmRNA発現をReal-time PCRで調べた。また、コラーゲンゲルにUVBを照射した後に細胞を播種して、UVA1を照射した時の細胞数をUVA未照射のものと比べた。さらに、コラーゲンゲルにUVBを照射した時の細胞数減少が、カタラーゼによって抑制されるかを調べた。UVBを照射した細胞にUVA1を照射すると、コラーゲンを分解するMMP1が増加した。また、コラーゲンゲルにUVBを照射してから線維芽細胞を培養すると、細胞生存率が低下することを見出した。この作用はUVA1を照射することやカタラーゼを培地に添加することによって抑制された。UVBを照射したコラーゲンゲルに線維芽細胞を培養してUVA1を照射すると、UVB照射によってダメージを受けた細胞外マトリックスを再構築するために、MMP1のmRNAが増加したと考えられた。また、UVBを照射したコラーゲンゲルで細胞が生育できないのは、過酸化水素が生成したためと考えられた。さらに、UVA1を照射することによって細胞内のカタラーゼ活性が増加することが、UVA1がUVB照射コラーゲンゲルでの細胞生存の低下を抑制する機序の一つと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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