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2011 Fiscal Year Annual Research Report

高齢化社会における快適な衣住環境創造のための消臭・抗菌機能布の開発

Research Project

Project/Area Number 22500725
Research InstitutionTokyo Kasei Junior College

Principal Investigator

小林 泰子  東京家政大学短期大学部, 服飾美術科, 教授 (50259123)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仲西 正  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (90198143)
Keywords消臭 / 反応染料 / 銅塩 / 直接染料 / ガスクロマトグラフ / 媒染 / シルケット加工 / 綿
Research Abstract

本研究は,高齢化社会を快適に過ごすために,臭いが吸着しやすい繊維製品に消臭・抗菌機能を持たせ,かつ実用面から各種の色を有し,堅ろう性の高い消臭・抗菌機能染色布の開発と,ガスクロマトグラフ(GC)法による消臭機構の解明を目的とする.本年度は,検知管法による消臭、試験と,購入した炎光光度検出器(FPD)とGCsolutionを装着した島津製GCによる消臭機構解明を行った.得られた結果を下記に報告する.
オムツ,生理用品に使用されている不織布(綿100%)をこれまで用いてきたC.I.Reactive Blue 237の他,3種の反応染料と銅塩で媒染染色し,臭い物質のエタンチオール,アンモニアに対する消臭性をガス検知管法により調べ,染料の種類,染料濃度(1,5,10%o.w.f,媒染条件(先媒染,後媒染)の影響を検討した.いずれの臭いに対しても,染料濃度が高くなると,また,後媒染を加えると,消臭性は増加した.特に,アンモニアに対する消臭性は顕著であり,最も消臭性が高い媒染布で,20分で消臭率100%を示した.含銅量が大きいためである.綿には銅イオンが吸着しにくいため,浸染で行うには後媒染が有効であると考えられる.一方,直接染料C.I.Direct Red 28(Congo Red)と銅塩で綿布を媒染染色し,ガス検知管法でエタンチオールの消臭性を調べるとともに,GC法でその消臭機構を追跡した.消臭開始後,エタンチオールは減少し,ジエチルジスルフィドの生成と,エタンチオールまたはジエチルジスルフィドの布への吸着が起こった.白布や染色布にはこのような挙動は認められなかったため,消臭には銅が関与していると考えられる.消臭性に対する銅の影響は大きく,今後,環境,人に配慮した媒染剤の使用方法を検討することが求められる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

消臭・抗菌機能布の開発に関しては,シルケット加工メリヤス綿布に加えて,オムツやナプキンに使用されている不織布に反応染料と銅塩で媒染染色を行い,臭い物質として用いたエタンチオールやアンモニアに対し,消臭効果の高い条件を求めることができた.
ガスクロマトグラフによる消臭機構の解明については,臭い物質として用いたエタンチオールの消臭過程の検討方法を概ね確立することができた.

Strategy for Future Research Activity

消臭・抗菌機能布の開発に関しては,臭い物質の種類を追加し,カテキン等植物由来の抽出液を用いた媒染染色布を調製し,天然素材による肌にやさしい消臭機能布の開発に力を入れる.
ガスクロマトグラフによる消臭機構の解明については,直接染料と各種金属塩で媒染染色した綿布等のエタンチオールに対する消臭性をガスクロマトグラフ法で追跡し,エタンチオールの吸着・分解挙動を速度論を用いて解析する.

  • Research Products

    (4 results)

All 2011

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 各種消臭加工布の消臭性能の比較2011

    • Author(s)
      小島麻希甫, 小林泰子, 仲西正
    • Organizer
      日本繊維製品消費科学会
    • Place of Presentation
      文化学園大学
    • Year and Date
      2011-06-24
  • [Presentation] 反応染料と銅塩で媒染染色した不織布の消臭性2011

    • Author(s)
      小林泰子, 小島麻希甫, 仲西正, 他
    • Organizer
      繊維学会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀(東京)
    • Year and Date
      2011-06-06
  • [Presentation] 媒染染色布のエタンチオールに対する消臭機構2011

    • Author(s)
      雨宮敏子, 仲西正, 小林泰子
    • Organizer
      繊維学会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀(東京)
    • Year and Date
      2011-06-06
  • [Presentation] 直接染料と遷移金属塩で媒染染色した綿布のGC法による消臭機構解明2011

    • Author(s)
      山崎香織, 仲西正, 小林泰子
    • Organizer
      繊維学会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀(東京)
    • Year and Date
      2011-06-06

URL: 

Published: 2013-06-26  

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