2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500728
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
酒井 昇 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (20134009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 美香 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (10240318)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 調理工学 / シミュレーション工学 / 可視化 / 魚の焼成 / 肉の低温調理 / タンパク質変性 |
Research Abstract |
本年度は、肉および魚調理を対象とし、調理過程を定量化・可視化するための実験および解析を行った。 1.ローストビーフ調理の可視化 辻学園調理・製菓専門学校為後彰宏氏の実験をもとに、ローストビーフ調理実験を行い、調理時の肉の温度変化および旨味成分変化の測定を行った。DSC Dynamic法により畜肉タンパク質のミオシンおよびアクチンの熱変性速度パラメータを算出した。これらの実験結果をもとに非定常三次元伝熱解析モデルおよびタンパク質変性モデルを作成し、加熱調理時の温度変化およびタンパク質変性を予測する手法を確立した。また、市販ソフトFEMAPを用いて温度分布およびタンパク質変性分布経時変化の可視化を行った。さらに、大腸菌O157:H7 を対象とした菌数減少予測についても可視化を可能とした。これらの成果は論文として公開した。 2.魚焼成過程の可視化 魚の焼き色は、焼き魚の商品価値を決める上で重要な要因である。白身魚を対象とした場合、魚の温度上昇とともに、タンパク質変性、水分の乾燥、焼き色の呈色反応(メイラード反応)、および炭化が起こり、色が変化する。前年度までの焼き色の呈色反応の解析に引き続き、タンパク質変性に伴う色の変化について解析を行った。白身魚としてマダイを用いて焼成実験を行い、色の変化を測定するとともに、DSC Dynamic法により魚肉タンパク質のミオシンおよびアクチンの熱変性速度パラメータを算出した。タンパク変性により魚の色は白色化するが、この変化はミオシンおよびアクチンの変性と相関づけることができた。前年度までの呈色反応と合わせて、焼成過程の一連の色の変化を、FEMAPを用いて可視化が可能となった。これらの成果は現在海外誌に投稿中である。 これら肉・魚の調理過程をタンパク質変性も含めて可視化する手法を確立したことは、調理過程を最適化する上で有効であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)