2010 Fiscal Year Annual Research Report
大麦の細胞壁関連酵素と麦飯物性との関係解明に関する研究
Project/Area Number |
22500729
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大坪 研一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80353960)
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Keywords | 大麦 / 物性 / 酵素 |
Research Abstract |
本研究では、これまでに研究報告が少ない、大麦の細胞壁の分解に関係するセルラーゼ、キシラナーゼ、ポリガラクチュロナーゼなどの内在性酵素が大麦の精麦適性や麦飯物性に与える影響について、デンプンやタンパク質などの主要成分による影響と比較しながら明らかにし、試料量の少ない初期選抜に有効なDNAマーカーを開発することを目的とする。 22年度は、各種の国産二条大麦、六条大麦、ハダカムギ、外国産大麦について、成分分析、物性測定、糊化粘度測定を行った。また、申請者らが米飯用に開発した一粒炊飯方法(中村ら,2007)、物性測定方法(高圧縮・低圧縮連続測定法(Okadomeら,1999)、多重バイト測定法(Nakamuraら,2009))および糊化粘度測定方法(大坪ら,2007)について、大麦評価のための最適化を含めて物性評価方法の確立を図った。さらに、これまで、申請者の研究室で米の識別や評価のために蓄積してきた各種のPCRプライマー(大坪ら,2003)(中村ら,2004)について、大麦への適用の可否を調査すると同時に、大麦の細胞壁関連酵素を中心に、新たなプライマーの設計・開発を行った。特に、細胞壁関連酵素、なかんずくセルラーゼ、キシラナーゼ、ポリガラクチュロナーゼなどの分解酵素を中心に、それらの酵素活性と大麦物性との関係について、比較検討し、また、それぞれの酵素に関するプライマーの開発に取り組み、PCR法によっても評価を加えた。
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