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2010 Fiscal Year Annual Research Report

豆腐の風味に寄与する香気成分の生成機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22500735
Research InstitutionYamaguchi Prefectural University

Principal Investigator

島田 和子  山口県立大学, 看護栄養学部, 教授 (70145936)

Keywords豆腐 / マルトール / DDMPサポニン / リポキシゲナーゼ
Research Abstract

豆腐の香気成分の一つであるマルトールは,大豆種子に存在するDDMPサポニンの分解により生成する。マルトールは、豆腐から香気濃縮物を調製したあと、キャピラリーガスクロマトグラフにて分析する。しかし、この方法は多くの香気成分を同時に分析できる利点はあるが、煩雑で分析に時間がかかる欠点がある。そこで、より簡便にマルトールが分析できるHPLC定量法を開発し、以下の分析に用いた。浸漬大豆をホモジナイザーにて磨砕すると、普通大豆フクユタカでは大部分のDDMPサポニンはグループBサポニンへと分解されるが、リポキシゲナーゼ(LOX)欠失大豆エルスターではかなり残存した。LOX欠失大豆の磨砕時にラジカル発生剤AAPHを添加するとDDMPサポニンは分解され、一方、普通大豆の磨砕時にラジカル捕捉剤ノルジヒドログアイヤレチン酸を添加すると分解が抑制された。卓上ミキサー磨砕にて調製した豆腐よりも、磨砕時間が短いグラインダー磨砕後および窒素下で磨砕後に調製した各普通大豆豆腐のDDMPサポニン量は増加した。LOX欠失大豆で調製した豆腐は普通大豆の豆腐よりもマルトールが多く存在した。またLOX活性の低い普通大豆ほど、その豆腐のマルトール量は多かった。浸漬大豆を磨砕、圧搾して調製した生豆乳には普通大豆、LOX欠失大豆ともにマルトールが検出されなかった。しかしDDMPサポニンは減少、グループBサポニンは増加しており、この変化は普通大豆で著しかった。次に生豆乳を加熱するとマルトールが生成し、特にDDMPサポニン残存量の多いLOX欠失大豆で多く生成した。以上より、浸漬大豆の磨砕によりDDMPサポニンはLOX反応下でグループBサポニンへと分解されるがマルトールは生成せず、磨砕後の残存したDDMPサポニンの熱分解でマルトールは生成し、豆腐に保持されることが明らかとなった。

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Published: 2012-07-19  

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