2012 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下流動分布の解析と誤嚥防止のための食品の力学特性の解明
Project/Area Number |
22500739
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
森高 初恵 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40220074)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 食塊 / 嚥下 / 咽頭 / 硬口蓋 / 舌 / みかけの粘性率 |
Research Abstract |
平成24年度は、にんじん搾汁をにんじんピューレ(CP)に置換したにんじん搾汁とりんご果汁混合野菜ジュースの口腔内での挙動および嚥下に及ぼすCP置換の影響について再検討した。野菜ジュースのみかけの粘性率は、CP濃度が高いものほど大きく、ずり速度の増加とともに低下した。みかけの粘性率の低下割合は、CP濃度の高い野菜ジュースほど大きかった。咽頭部におけるジュース食塊の最大速度は、CP濃度が増加すると低下した。Shearmanらが示したずり応力とずり速度の関係の中に、0~30.0%CP野菜ジュースの両関係の結果を重ねると、0~20.0%CP野菜ジュースの口腔内でのずり応力は水と同程度であったが、ずり速度は水よりも遅く、一方CP濃度が増加するに従いずり速度は低下した。30.0%CP野菜ジュースでは、ずり速度が20.0%CP野菜ジュースよりも低くなり、ずり応力がやや高くなった。舌圧測定においては、CP濃度の高い野菜ジュースで硬口蓋と舌の接触開始時間は遅くなり、嚥下時には硬口蓋正中後方中央部で強くなった。舌圧の強度は、Shearmanらが示したずり応力の関係と同じ傾向であった。ジュースが咽頭部を流れる瞬間の咽頭部の平均直径を用いて、最大速度より算出したずり速度はCP濃度の高いみかけの粘性率の大きい野菜ジュースの方が、CP濃度の低いみかけの粘性率の小さい野菜ジュースよりもやや遅く得られ、口腔内と同様の傾向であった。ずり応力については、同じCP濃度の野菜ジュースにおいて、最大速度からのずり応力が最大速度平均や速度平均からのずり応力よりも大きくなる傾向が認められ、口腔内のずり速度とは異なった。この相違は、咽頭部では野菜ジュースが口腔内とは異なり、長く伸びて流れることに原因があるのではないと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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