2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化能を始めとする各種機能性を保持した糖修飾鶏肉タンパク質の最適化法による開発
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22500743
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
西村 公雄 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (60167567)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 筋原線維 / マルトース / メイラード反応 / 抗酸化能 / ゲル化 / スーパーオキサイドアニオンラジカル / SDS / 尿素 |
Research Abstract |
前年度まで,温度 64.9℃・相対湿度 40.7%・反応時間 36.2h・筋原線維とマルトースの重量比 1:5.03の条件で,マルトース修飾鶏筋原線維を調製すると,スーパーオキサイドアニオンラジカルに対する抗酸化能の指標であるsuperoxide anion radical scavenging activity(SOSA)が541±74 units of superoxide dismutase(SOD)/g of proteinを示すことが判明した。また,この筋原線維は,90℃で240分加熱することにで,加熱ゲルを形成することも認められた。 平成24年度は,このようなマルトース修飾鶏筋原線維加熱形成ゲルが,抗酸化能を保っているか検討した。電子スピン共鳴(ESR)法で抗酸化能を測定するために,ゲルを尿素とSDSを用いて水溶化した。その結果,マルトース修飾鶏筋原線維タンパク質ゲルのSOSAは,43 units of SOD/g of proteinを示した。これは上記の値の1/10の抗酸化能である。しかし,ゲル化前のマルトース修飾鶏筋原線維を同じ系で測定したところ,46 units of SOD/g of proteinを示したことから考えると,この系では,SOSAは,かなり低値に出ることが示唆される。しかしながら,これらのことは,ゲル化してもマルトース修飾鶏筋原線維は加熱前と同程度の抗酸化能を有していることを示している。以上の結果は,抗酸化能を持つマルトース修飾鶏筋原線維タンパク質が,抗酸化性を持ったゲル状食品の素材となる可能性を示唆している。が,正確な抗酸化能については,変性剤を用いない方法で,可溶化する手法の開発あるいは,他の方法(ESR以外の)での測定法の開発が必要であることが,判明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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