2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷の軽減と循環型資源の形成を目指した安全・安心なリサイクル発酵調味料の開発
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22500769
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
舩津 保浩 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (90382481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 正隆 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (00344325)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 蒲鉾製造ロス / 麹 / 好塩性乳酸菌 / 発酵調味料 / 食品添加物 / ヒスタミン / 再利用 / 味覚分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は練製品製造工程で発生する製造ロスを主原料として麹と好塩性乳酸菌の添加によりヒスタミンや食品添加物レベルの低い発酵調味料を製造し、発酵中のもろみと最終製品の品質を調査することである。平成24年度は3種類の発酵調味料を実際に製造されている赤巻かまぼこに添加して再利用した際の製品(ニギス蒲鉾、混合蒲鉾、ロス蒲鉾)の品質を味覚分析と官能評価から調査した。また、本研究の実施による月別平均ロスの発生率とロスの再生率についての調査を行った。以下、結果を示す。 1.味覚分析によると、3種類の蒲鉾に5倍量の純水を加えてフードプロセッサで咀嚼状態を作り出し味の抽出、ろ過を行い、測定サンプルとし、常温で味覚の測定を行った。その結果、味わいのバランスチャートではコク、甘味、塩味、うま味を比較すると、類似したレイダーチャートが示され、試料間の全体的な味わいの質がほぼ同じであることが分かった。次に、味の強弱を示す味わいマップでは縦軸に苦味由来のコク、横軸にうま味をプロットすると、3種類の蒲鉾では味数値の差が1以内であった。したがって、3種類の蒲鉾では全体の味わいの質や各味の強さには差異がないことが明らかとなった。 2.男性44名、女性33名、計77名、平均年齢38.9歳で蒲鉾が嫌いでないパネルで、全体味、色調、香りおよび全体の品質に関しての順位法による官能評価を実施した。その結果、色調と香りではいずれの試料間にも有意差が見られないが、全体味と全体の品質ではロス蒲鉾がその他の蒲鉾に比べて有意に好まれないことが分かった。したがって、ロスと魚肉を混合して発酵調味料を製造することで蒲鉾への再利用が可能であることが市販製品のレベルで確認された。 3.2010年7月から2011年6月までの月別平均ロスの発生率は3.5%で、ロスの再生率は48.9%であることが(株)梅かまの自社調査から明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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