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2011 Fiscal Year Annual Research Report

食事による胃腔の一酸化窒素生成と唾液分泌の促進

Research Project

Project/Area Number 22500790
Research InstitutionKyushu Women's University

Principal Investigator

廣田 幸子  九州女子大学, 家政学部, 准教授 (00312140)

Keywords一酸化窒素 / ポリフェノール / おくび
Research Abstract

この研究は、胃の機能向上に胃腔で生成した一酸化窒素が関与していることを明らかにすることを目的としている。口腔と胃腔は、唾液を介して密接な関係にある。この関係は、唾液に含まれている亜硝酸塩の胃腔での一酸化窒素への変化を通して保たれている。胃腔内で生成される一酸化窒素は、唾液中の亜硝酸塩とポリフェノール類が胃腔で反応することによって高められる。昨年、ポリフェノール類を多く含む食品である「そば粉」が胃腔内で一酸化窒素濃度を増加し、そば粉に含まれるポリフェノール類が一酸化窒素の生成に伴って酸化されることを明らかにした。これは唾液に含まれている有害な亜硝酸塩をポリフェノール類が胃腔内で一酸化窒素へ還元することにより毒性を取り除いている可能性が示唆された。さらに、そば粉に含まれるポリフェノール類は、アミラーゼによる澱粉の消化を抑えた。この澱粉消化抑制機構として、ポリフェノール類と澱粉螺旋構造との結合が予測された。
今年度は、クチナシ黄に着目して実験を行った。クチナシ黄は、パエリアの炊飯時に用いられ、澱粉が黄色に着色する。この黄色はカロチノイド系のクロシンによるものである。澱粉にクチナシ黄を添加し、亜硝酸塩を加えたところ、澱粉の濃度増加に伴ってクチナシ黄の酸化は抑制された。しかし、クチナシ黄は澱粉の消化を促進した。その促進程度は、アミロペクチンの消化がアミロースの消化よりもより良く消化した。これは、そば粉に含まれるポリフェノール類による消化抑制と異なる結果となった。現在、胃腔系でクチナシ黄が亜硝酸を還元して一酸化窒素を生成するかどうかの実験を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

試験管内においてポリフェノール類が、亜硝酸塩を一酸化窒素へ還元できること。さらにポリフェノール類を含む澱粉の消化に関与している事が明らかになった。しかし、これらの反応を確認するヒトによる実験が進んでいない。今年は、ヒトによる実験を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

当初計画では、胃腔内での一酸化窒素生成にポリフェノール類と亜硝酸の反応が関係していること、また、胃腔で生成された一酸化窒素が、唾液分泌を高めることを明らかにすることであった。しかし、研究を進める内に、澱粉の消化にポリフェノール類が関与していること、さらに、その消化機構が予測できる可能性がでてきた事から、ポリフェノールやその他の抗酸化物質による反応も調べる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ソバ粉澱粉の消化はそのメタノール抽出成分によって抑制される2011

    • Author(s)
      廣田幸子
    • Organizer
      日本栄養・食糧学会
    • Place of Presentation
      お茶の水女子大学
    • Year and Date
      2011-05-15

URL: 

Published: 2013-06-26  

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