2011 Fiscal Year Annual Research Report
水を注ぐだけで始まる生殖現象観察実験教材の研究開発
Project/Area Number |
22500805
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
前田 桝夫 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (10020140)
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Keywords | 科学教育 / 植物生殖現象 / 教材キット / シダ植物 / ミズワラビ / カニクサ / 裸子植物イチョウ / 無菌技術 |
Research Abstract |
水を注ぐだけで生殖現象を観察できる教材はシダ植物ミズワラビ(Ceratopteris richardii)と日本在来種のカニクサ(Lygodoium japonicum Sw.)を材料としてプロトタイプを作製した。観察キット容器の底面にドッキングして観察するための倒立型の簡易型複合顕微鏡の実験はまだ、継続中である。本教材の基本実験手技はフィルター付き無菌容器に予め無菌処理した胞子と培地が入っていて、無菌条件で配偶体を培養し、卵細胞や精子を観察する植物生殖現象教材である。児童生徒は注射器を使って、フィルターに水道水を注げば、実験が開始されるシステムになっている。実験は児童生徒や教師に負担かけることなく完結型であるために継続的、発展的な実験への展開のために、付属の設備としてクリーンベンチが必要である。安価で簡易型のクリーンベンチの試作を試みた。最終年度である平成24年度は次の研究開発を計画している。1.シダ植物から裸子植物、被子植物の生殖現象の教材化、2.教材キットとしての解説書の作成、3.当初、キット独自の顕微鏡により観察するシステムを計画していたが、実験データの共有化のため顕微鏡→ビデオカメラによるPC観察システムへの改良、等をおこなう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミズワラビとカニクサの教材キットのプロトタイプと簡易クリーンベンチはほとんど完成している。残された研究課題は教材キットについて解説書の作成と、個人的な顕微鏡観察からビデオによるディジタル画像として保存し、実験観察や結果の共有化を図るシステムへの開発研究が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成24年度において (1)シダ植物を用いた教材キットと簡易クリーンベンチについて解説書の作成 (2)裸子植物(イチョウ)と被子植物の生殖現象のキット化への研究開発 (3)実験観察法として顕微鏡による観察から、ビデオによるディジタル画像としてPCに保存し、実験観察や結果の共有化を図るシステムへの開発研究、 が必要である。
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