2012 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔制御型植物育成システムを利用した理科実験プログラムの開発とその実践
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22500821
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
安藤 秀俊 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70432820)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 科学教育 / ICT / 植物育成システム / 遠隔操作 / 理科実験 / 長期観察 |
Research Abstract |
本研究の目的は,学校の理科授業で敬遠されがちな生物の長期観察を支援する試みとして,遠隔制御型植物育成システム「アイテラリウム」を利用して,その教育的効果を検証しようとするものである。アイテラリウムは,インターネットを通じて,日照,温度,土壌水分含量などを自由に制御でき,かつウエブカメラを装備していることから,携帯電話等から遠隔操作で管理,画像の撮影,蓄積などが容易にでき,理科授業の新たな一手法として,その試みは価値が高いと考えられる。 今年度は,小・中学校の生物分野における観察・実験として定番である植物の光合成によるデンプンの生成に焦点を当てる。この実験はアルコール検出法やたたき染め方が一般的であるが,デンプンの生成量を量的に示すところまでには至っていない。そこで今回,アイテラリウムを利用して,この実験を検討することととした。2台のアイテラリウムで照度を変えた条件でアサガオを生育し,20分毎に葉を採取し,アルコール抽出法でヨウ素デンプン反応を調べ,青紫色に呈色した葉をデジタル処理し,呈色した面積をソフトで測定し量的に示した。 その結果,照射開始後,徐々にデンプンの生成が確認され,照射1時間後の9:00,10:00の黒比率は79.98%,83.87%となった。11:00以降,光を照射して3時間でほぼ葉全体にデンプンができることがわかった。このように,アイテラリウムを使用することで安定的な光の照射とともに,教師の長期栽培の管理の省力化を図ることもでき,本システムを利用しての理科実験プログラムの有効性が確認できた。この成果は,日本科学教育学会の全国大会(東京理科大学)および北海道・東北支部大会にて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)