2012 Fiscal Year Annual Research Report
技能者の経験的知識の形式化による「気づき」を促す機械設計技術者教育
Project/Area Number |
22500832
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
山口 顕司 米子工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10220261)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 工学教育 / 暗黙知 / 形式知 / 技能教育 / 機械設計教育 / 機械工作 / 設計製図 |
Research Abstract |
本年度はまず,作業者の技能レベルによる機械部品の図面読解プロセスおよび製作プロセスの体系化をはかるため,昨年までに行った基本的な機械部品製作プロセスの分析から更に進んで,より一般的な部品の製作プロセスの分析を視線追尾カメラ,ビデオキャプチャシステム,映像解析システムなどを用いて解析した.また,昨年までは旋盤作業のプロセスを中心に検討していたが,今年度は旋盤作業に加えて,フライス盤作業についても技能五輪で入賞経験を持つ高度熟練技能者,経験年数10年程度の中堅技能者,経験年数2~3年程度の初心者それぞれについて作業工程の分析を行った.その結果,フライス盤作業においては旋盤作業以上に工程設計に多様性があり,技能者のレベルによって工程設計の観点が異なることがわかった.また,フライス盤作業では,機械上での加工だけでなく,ワークを取り外した状態での面取り,測定作業などが頻繁に行われる.初心作業者はこれらの作業を逐次的に行うが,高度熟練作業者は加工と並行して面取り作業や次工程準備等を行うこともある.このため,熟練者になるほど,これらの作業を行うタイミングも含めて図面を検討することなどがわかった. これまでの3年間の研究によって熟練技能者・中堅技能者と初心者および学生の図面読解時の観点の違い,読解プロセスの違い等を具体的に明らかにすることができた.また,旋盤・フライス盤それぞれの作業による工程設計の考え方の違いなども抽出することができた.そこで,高等専門学校の機械工学科4年次における設計実習授業において,これらの観点を具体的に教授することで学生の設計・製図に対する動機付けを行うことを試みた.寸法・形状の異なる数種類のワークの仕分けと整列を行うような自由設計課題を設定し,学生が設計した部品等の図面を検討してその教育効果を検証しようとしている.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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