2011 Fiscal Year Annual Research Report
質の高い情報通信技術者を育成するための総合的な教材の開発
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22500833
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
重村 哲至 徳山工業高等専門学校, 情報電子工学科, 教授 (80215970)
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Keywords | 情報処理教育 / 教育用コンピュータ / FPGA / 組み込み |
Research Abstract |
質の高い情報通信技術者を育成するために、情報処理技術の核となるコンピュータの全体像を「実感をもって」学習することができる、教材用のコンピュータシステムを開発することが、本研究の目的である。平成22年度に教育用コンピュータのハードウェア開発を行った。この段階では、最新のFPGAを採用した教育用コンピュータの回路設計を行いプリント基板のパターンを設計し、試作機を製作した。これには、予定には無かったコンソールパネルを装備することにより、学生がコンピュータの内部に直接アクセスできる仕組みも備えることができた。 平成23年度は、コンピュータの量産を行った。本研究費で12台を製作した他に、受講者の私物として40台を製作し、24年度以降の本格的な利用に備えることができた。また、オペレーティングシステム(以下ではOS)の設計と実装、それに合わせたFPGA設計の変更などをおこなった。これまでに、μSDカードからOSを読み込んで起動できるようになっており、不十分な面もあるが、ディスプレイの表示を確認しながらキーボード操作ができ、パーソナルコンピュータの体裁を整えることができた。実装したOSは、現時点で、C--言語で3,400行程度の小規模なものであり、学生に読ませるために使用できる。既に、本校専攻科の総合演習で教材として利用した実績もある。実施計画で予定していた、セルフ開発環境の移植は完了できていない。 平成24年度は、セルフ開発環境を完成するとともに、学会活動、ホームページなどを通じて、成果の公開と普及活動を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度に設計したプリント基板に不具合が見つかったため、平成23年度に設計の手直しを行った。回路設計変更、プリント基板の設計、設計結果のチェック等に時間がかかったため、セルフ開発環境の整備に手が回らなくなってしまった。そのため、セルフ開発環境が完成していない。
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Strategy for Future Research Activity |
セルフ開発環境の完成を目指すとともに、ドキュメント(技術資料、テキスト)の作成を行う。学会活動、ホームページなどを通じて、成果の公開と普及活動を行う。ほぼ、当初の研究計画に追いつくことができると考えている。
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Research Products
(2 results)