2010 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の化学技術者育成の基盤となる体験型環境教育カリキュラムの構築
Project/Area Number |
22500869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
大嶋 正人 東京工芸大学, 工学部, 教授 (20223810)
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Keywords | 環境教育 / 体験型教育 / 水質調査 / 実験実習 / 資格教育 |
Research Abstract |
学部3年次の学生の実験実習としてフィールドワークを含む水質調査実験を準備し、実施した。本補助金の交付を受ける前から準備を進め、カリキュラム変更等の学内手続きを済ませていたので、平成22年度から実施することができた。本学は所在地である神奈川県県央地域からの学生が多くを占めるので、将来的な地元との連携も視野に入れ、キャンパス周辺の相模川、中津川などの5つの河川から地域の環境を測るために意味のある11箇所を採水場所として選んだ。実際に出向いて行う実験として採水を行うまでには安全や交通手段の確保、種々の準備教育などがあったが、それらについても概ね予定通り行い、実習を行った。水質調査の分析項目は環境分野で学生の関心の高い資格試験である公害防止管理者試験(水質)に出題される項目をとりいれた。実習では分析操作だけでなく、試料の取り扱いや保存まで含めて行い、一般に学生が資格試験を受ける際に苦手とされる経験の部分を補えるよう配慮した。他にも資格試験への対策として夏季休暇を利用した講習を実施した。実験実習の内容が多岐に渡るので、一通り分析を済ませた後は一般的な実験レポートだけではなく、成果報告会を行い、PBLとしての要素も取り入れた。 実習終了後のいわゆる授業評価アンケートの結果はかなり好評であり、特に他の練習主体の実験のように予め準備された試料を分析するのではなく、自分たちで採取した試料を実際に使うところが本番の分析研究をしているというある種の高揚感につながり、積極的に取り組めたようである。
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