2013 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の化学技術者育成の基盤となる体験型環境教育カリキュラムの構築
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22500869
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
大嶋 正人 東京工芸大学, 工学部, 教授 (20223810)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境教育 / 水環境 / カラーハンティング展 / 公害防止管理者 / 水質調査 / 体験型教育 |
Research Abstract |
1.研究計画に基づき、公害防止管理者水質1種の課外講座の日数を13コマから17コマに増やし、内容を充実させ、口座の内容も体系化を進めた。試験を受ける学生は平成24年度の20名から54名と大幅に増加した。この増加は主に1年次の学生であったため、科目の部分合格者、資格取得者は残念ながら増えていないので、今後は低年次の学生の合格につながるような工夫を導入する。 2.化学を学んだ学生としての視点から取り組む環境として、卒業研究では衛生に係る「小鮎川における一般細菌と大腸菌群の変化の観察」、水質と周辺の植物の重金属含有量との関連を調査した「エノコログサ、ヨモギの根、葉、茎、実に含まれている亜鉛、鉄、銅などの定量分析」、水質と人間の文化との関係という視点から「各地で採水した試料水を用いた染料Diamira Turquoise Blue Bの発色の傾向と水質との関連」を扱い、相応の成果を得た。 3.環境に関する情報発信として21_21デザインサイト主催の企画展であるカラーハンティング展(藤原大ディレクション)に平成25年6月21日~10月6日まで加わり、「みずいろハンカチ」を分担した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
このカリキュラムでは公害防止管理者の試験に出題される内容を取り入れ、学修成果の仕上げとして学生が公的資格を取得することにつなげることを狙っている。本研究の目的の他の部分と異なり、学生の興味を喚起し他だけでは不十分で、学生が受験のための勉強を 自発的にしなければ達成できないことであるから4年間で2名が公害防止管理者の資格を得たことは本学の学生の平均的な学力から推して順調と考える。また、対外的な発信についてもカラーハンティング展等で行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.これまでの研究で授業としてはおおむねできている。最終年度を迎え、高大連携等とも連動させ、カリキュラムと整合性の良い教育システムを構築し、完成させる。 2.課外講習は、e-ラーニングを取り入れて学生が日常的に勉強をする仕組みを模索する。日常的な学習は、これまでは学生自身の課題とされていて、それをカリキュラムと積極的に連動させるための教育システムの研究は十分とは言えない。一方、学生の勉強時間は特に定まっていないので、これをフォローするために時間的な制限を設けずに学生の学習に対応できる仕組みが必要である。e-ラーニングは、相応の制限はあるものの、日常的な学習をフォローできる有用なツールだと考えている。 3.昨年度に引き続き、化学系の学科における“環境”に対するこれまでの取り組みの成果発表や対外的な発信を積極的に行う。
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