2010 Fiscal Year Annual Research Report
モーションキャプチャと3D立体表示ディスプレイを用した舞踊教育支援法の開発
Project/Area Number |
22500876
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 信一 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50210969)
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Keywords | モーションキャプチャ / 3D立体表示 / 裸眼立体視モニター方式 / 3D眼鏡を使用したプロジェクタ方式 / 教育活用 / 教育効果 |
Research Abstract |
本研究では、様々な舞踊教育の現場において、モーションキャプチャシステムと3D立体表示ディスプレーを教育活用のために併用することにより、その教育効果を確かめることを目的としている。 このプロジェクトの初年度となる本年度の研究実績は、次の3点である。 1.青森県八戸市に伝わる神楽の舞をモーションキャプチャによりデジタルデータ化した。 2.モーションキャプチャのデータを基に、2つの形式で3DCGを作製した。今回完成した3DCGは、「裸眼立体視モニター方式(正式名はパララックスバリア方式)」および「3D眼鏡を使用したプロジェクタ方式(正式名はフレームシーケンシャル方式)」である。 前者は、モニターに特殊なフィルターを張ることにより左眼用,右眼用の異なる視野の映像を提示し裸眼でも立体視可能なシステムである。後者は、120fpsのフレームレートで左右両眼向けにそれぞれ60fpsで2つの映像を交互に映し出している。右眼用、左眼用の映像にはズレ(視差)が設けられているため、立体的な映像を感じることができる。 3.この2つの形式で表現された3DCGを、T大学の大学院生10名を被験者として比較検討した。 その結果は「3D立体観映像の教育効果がすごくある4人、ある5人、かわらない0、あまりない1人、ない0」であった。「3D立体視映像の教育効果がすごくある」とした理由には、「最初見たときのインパクトが強く学習に入るためのモチベーションが格段にアップする」「リアリティーをすごく感じる」「その場にいる感じがする」「具体的な物を扱う場合や動きなどを扱う場合に役立つ」などの意見であった。 また、裸眼立体視及び3D眼鏡を活用した立体視の2つの方式の比較では、「裸眼立体視の方が良い6人,3D眼鏡を活用した方が良い4人,どちらも変わらない0」と好みが分かれた。
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