2010 Fiscal Year Annual Research Report
意味交渉に基づく学習を支援する日本語自由対話訓練システムの構築
Project/Area Number |
22500882
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 教授 (30234800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 幸宏 静岡大学, 法人本部, 学長 (20193526)
近藤 真 静岡大学, 情報学部, 教授 (30225627)
小暮 悟 静岡大学, 情報学部, 講師 (40359758)
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Keywords | 知的教育システム / 日本語教育 / 意味交渉 / 対話システム / 対話訓練 |
Research Abstract |
1 Focus on Formに基づく日本語自由対話訓練環境の構築 前研究の成果であるFocus on Formの枠組みを用いた日本語対話訓練環境の試験システムを構築した。同時に、意味交渉に関する学習支援機能が必要になる場面の事例を収集する。 2 意味交渉における発話のタイプ分析 意味交渉における発話のタイプ分類については[村上97]における分類(訂正、貢献・完成、精密化、確認チェック、明確化要求)に基づいて、上記1にて収集した事例を分析し、各々のタイプの発話がどのような対話状況で行われるべきかを整理した。 3 意味交渉スキルの養成のための教育方法に関する調査検討 意味交渉スキルを養成するために従来行われている教育方法を整理し、それぞれが本研究で開発するシステムに適用可能であるか検討した。 4 音声インタフェース導入のための基礎的検討 既存の音声認識システムは、基本的にはユーザが正しい語を発話することを前提とし、辞書中から音韻的・文法的・文脈的に蓋然性の高い順に認識結果候補列を出力する。本研究では、実際には存在しない語が発話されたり、存在する語の音韻が大きく歪められた形で発話される状況が比較的頻繁に生じる.従って本システムにおける音声認識では、単に蓋然性の高い順に候補列を出力するだけではなく、既知語と一定以上の一致をみなければ「存在しない単語」と判定する機能や、課題の状況から学習者が発話したかった語を推定し、その語と学習者の発話の音韻上の近似性を優先的に分析する機構が必要と考えられる。平成22年度にはこれらの機構の基本設計を行った。
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