2010 Fiscal Year Annual Research Report
学習支援システムの履歴情報による教育改善のための客観的評価手法
Project/Area Number |
22500889
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 仁 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 講師 (70232551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)
藤村 直美 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (40117239)
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Keywords | 教育評価 / 可視化システム / 教育改善 |
Research Abstract |
平成22年度は「オンラインテストの履歴情報による授業分析モデルの精緻化」に取り組んだ。従来研究で,授業を分析するための指標として,授業内容の難易度,授業直後の理解度,復習後の理解度を定義し,これらを元に授業を分析していた。三つの指標は,CMS上のオンラインテストの結果を元に算出しているが,その指標の推定に,項目応答理論を利用し、テストの結果から,テストを構成する質問(項目)の項目特性曲線を推定し,質問の難易度や受験者の能力を測定した。 既存の研究では,項目パラメータを推定する際の項目データとして,テストの一回目の受験結果だけではく,複数回受験した場合はすべての受験結果を用いることにしていた。すなわち,項目パラメータの推定のための項目データとして,授業の受講者だけの集団の受験結果ではあるものの,受験ごとによって受講者の能力が変化することから,受験の初期の段階での能力の低い受講者のデータと能力の高い受講者のデータが使用することにより,パラメータを正確に推定できると考えたが,これが妥当かどうかを検証した。 これらの検証のために、九州大学病院の看護部における静脈注射認定のためのオンラインテストによる模擬テストを利用した。従来研究では、約40名の受講者のデータしか採取できていなかったが、2回の模擬テストの受験者が179名と209名であり、検証のために十分なデータが得られた。また、項目パラメータの推定結果を元にオンラインテストの改善を行った結果、テスト項目の識別力を向上することができた。 また、授業の活性化を測定するために、アクティブラーニング型の授業での調査を前提として、まず、アクティブラーニング型の授業の環境を整備し、授業実践を行うことを今年度は試みた。
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Research Products
(3 results)