2011 Fiscal Year Annual Research Report
パラグラフ展開スキーマを用いた英文論理展開支援環境
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22500890
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
國近 秀信 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (70284594)
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Keywords | 教育工学 / 学習支援システム / 英語学習 / ライティング / 論理展開 |
Research Abstract |
本研究の目的は,適切な論理展開で英語パラグラフを構成するための支援システムを実現することである.本年度は,論理展開提案法,論理展開作成支援法およびパラグラフ展開スキーマ用例検索法の確立をおこなった. 1.論理展開提案法の確立 学習者は,アイデアを整理した後で,一つのパラグラフとして記述するアイデアを選択し,記述順序を決定する.この作業を困難に感じる学習者に対し,システムがパラグラフ・アウトラインを自動的に提案する機能を実現した。具体的には,学習者が収集・整理したアイデアに最もマッチするパラグラフ展開スキーマを同定することで視点を設定し,その視点に合致した構造に沿ってアイデアを並べることでパラグラフ・アウトラインを構成し,学習者へ提示する. 2.論理展開作成支援法の確立 学習者自身がパラグラフの視点を設定し,パラグラフ・アウトラインを作成することができる場合の支援機能を実現した.システムは,学習者が選択した視点に対応するパラグラフ展開スキーマをアウトラインの雛形として学習者へ提示する.学習者は,雛形へアイデアを当てはめることでパラグラフ・アウトラインを作成する. 3.パラグラフ展開スキーマ用例検索法の確立 パラグラフ展開スキーマの用例(パラグラフ)を,文献などから収集し,パラグラフコーパスとして蓄積した.さらに,パラグラフ展開スキーマを検索キーとし,パラグラフコーパスからパラグラフ展開スキーマの用例を検索・出力する機能を実現した.パラグラフ展開スキーマは典型的な論理展開法であるため,その派生型が数多く存在する.そのような類似した構造の用例も参照できるようにするため,本機能はパラグラフ展開スキーマと用例との一致度を算出・提示する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では,本年度中に論理展開提案法,論理展開作成支援法およびパラグラフ展開スキーマ用例検索法の確立を予定していた.この計画に基づいて研究を遂行し,すべての機能を実現することができたため,順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度においては,大学院生2名および学部生3名程度の体制で研究を遂行する予定である.研究機関の最終年度となるため,新しい課題に取り組むと同時にこれまでの成果を洗練し,研究全体をまとめる.
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Research Products
(2 results)