2010 Fiscal Year Annual Research Report
利用者の背景を考慮した自然言語教育・学習・研究支援システムの実現
Project/Area Number |
22500891
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
坂本 泰伸 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60350328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 毅 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (30185441)
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Keywords | 自然言語教育 / 教育支援システム / コーパス / 情報教育 |
Research Abstract |
本研究の目的である自然言語教育・学習・研究支援システムの実現に向けて、平成22年度は、(1)その中核となるRDBMSの設計と評価、及び、(2)システムに要求される機能の抽出、(3)共通化フレームワークの設計の3点を並行して研究を行った。 (1) RDBMSの設計と評価では、システムの中核となるRDBMS内部のテーブル設計を新たに行い、既存コーパス(BNC)の英文書データを蓄積する際の時間性能の評価と、蓄積された英文に対する検索の時間性能の評価を行った。システム全体の処理時間性能は、テーブル間のリレーションの構造に大きく依存するので、非常に重要な点である。評価では、我々がこれまでに利用していたテーブルよりも大きな性能の向上が認められたが、大規模な検索が必要とされる実用化に際しては、さらなる処理性能が要求される。この点は、平成23年度に購入する専用のサーバを利用して、再度、性能評価を行う予定である。 (2) 要求抽出は、自然言語学教育の専門家である研究分担者が担当し、英語読解用語彙の選定を通じて、システムに求められる機能のプロトタイプバージョンを提案している。自然言語教育の専門家からの要求をシステムに組み込む事で、より多くの利用者への対応が可能となるので、この部分に関しては、平成23年度も継続して情報収集を進める。 (3) 本システムでは、数多くのJava言語によるアプリケーションが連動して、利用者に対してサービスを提供する予定である。本研究では、このアプリケーション開発に際して、共通化されたフレームワークを導入する事で開発時間の短縮を月指す、新たな開発手法も提案している。このフレームワークの設計も進め、その経過報告を行った。 研究計画全般に関わる点として、平成23年3月11日の東日本大震災による被害で、上記3項目のうち、(1)(3)に関するデータディスクが破損し一部のデータが失われている。平成23年度は、この失われた成果物を普及させつつ、次年度の研究計画を進める。
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