2011 Fiscal Year Annual Research Report
北東アジア地域における遠隔教育の制度的設計および教育開発に関する研究
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22500923
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
永松 利文 鳥取大学, 大学教育支援機構, 准教授 (30300198)
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Keywords | 北東アジア / 高等教育 / 教育開発 |
Research Abstract |
中国政府は、教育情報化を経済発展と社会情報化の重要部分と位置づけてきており、国の投資によって1980年代から様々な情報化プロジェクトを実施してきた。代表的なプロジェクトを挙げると以下のようになる。 (1)教育管理情報システム整備(2)教育情報管理情報システムの整備(3)中国教育科学技術計算網(CERNET)(4)教育機関向けインターネット基幹システム整備(5)全国小中学校情報技術教育プロジェクト(6)小中学校情報化整備(7)西部大学計算機ネットワーク整備(8)陜西省、甘粛省及び新疆自治区など西部の大学の情報を統括するネットワーク整備(9)農村小中学校近代化遠距離教育プロジェクト(10)農村部の中小学生の教育を強化するための遠隔教育プロジェクト(11)中国教育科技グリッド(12)中国教育科学技術計算網上のグリッドコンピューティング整備 これらの政府プロジェクトの実施により、中国では教育情報化産業の規模が拡大してきており、その質的向上も進んできている。上でも述べた中国教育科学技術計算網は、全国31省・自治区の200都市以上を網羅しており、3,000万人以上の学生と教職員がこれを利用している。また、次世帯インターネット技術を適用したCERNET2も2006年から利用され、ネットワーク整備と教育情報化は確実に進行している。このような教育機関向けネットワーク整備の結果を受けて、現時点で、都市部では全ての小中学校がインターネットを利用することができるようになった。目下教育機関のインフラ整備の中心は、農村地域など、周辺地域に移っているが、これらの地域においても教育機関に関しては、一般住宅や企業よりも基幹的情報整備は進展している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究に関する有益な国際学会に参加できたこと及び本年度の研究課題に関する有益な書籍、情報等を入手できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
地域研究におけるモンゴル地域及び極東ロシア地域では、インフラ整備や制度の問題によって、本研究の対象として適当でないことが資料分析の結果明らかとなったので、対象を韓国、中国に重点を置き、研究を執行する。平成24年度は最終年度にあたるため研究のまとめも視野にいれながら進行する。
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