2010 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア外国語教材と学習者のインタラクションに関する言語行動学的研究
Project/Area Number |
22500926
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
李 相穆 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (60400298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曹 美庚 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30351985)
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Keywords | マルチメディア / MPEG-7 / 外国語教育 / メタフォリカル・コンピデンス / 日本語教育 |
Research Abstract |
本研究の目的はマルチメディア外国語学習教材の学習効果を検証し、それに対する学習者のインタラクションパターンを分析することで、マルチメディア教材が備えなければならない要素と学習者に求められるインタラクションを特定することである。研究期間22年から24年の中の平成22年度は以下の「マルチメディア外国語学習モデルの構築」に重点を置き研究を進めてきた。 1.MPEG-7コンテンツ記述を利用したモバイル外国語教材についての研究 実際の言語生活での言葉の使用実態を提示する際に効果的だと考えられるのは映像の利用である。映像は時間の経過とともに、情報量、質とも変化していくので、同時に時々様々変化している言語情報と重複する内容であれば、理解が進むことは容易に想定できる。また映像と音声を介した言語理解は、テキストのみによる理解と比べて状況把握場面での利用に供することが容易になることも知られているため、外国語教育等におけるマルチメディア情報の活用は、重要である。本研究ではMPEG-7というマルチメディア・コンテンツに対するメタデータの表記方法を利用し、マルチメディア・コンテンツを様々な側面から捉えた場合に抽出を可能にしたシステムを提案した。 2.メタフォリカル・コンピテンス研究の現状と問題点及び日本語教育への導入 認知言語学の重要な一分野としてのメタファー理論に関する研究成果は、寡聞にして、まだあまり日本語教育に応用されていない。また、学習者の言語能力やコミュニケーション能力とほぼ同等の重要性を持つと考えられるMetaphoric Competenceに関する研究も、日本語教育ではまだ見られない。本稿では、応用認知言語学の潮流に応じ、メタフォリカル・コンピテンス(MC)研究の現状や問題点についてまとめながら、日本語教育への導入を提案した。
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Research Products
(2 results)