2013 Fiscal Year Annual Research Report
成人教育学の視点に基づいた生涯学習のためのeラーニングの構築と実践
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22500942
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
向後 千春 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00186610)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生涯学習 / 通信教育 / eラーニング / 教材開発 / メンタリング / 生涯発達 / ライフストーリー / 人生の意味 |
Research Abstract |
2013(平成25)年度の研究実績は、次の3点であった。 (1) オンライン大学の卒業生を対象としたインタビュー調査の論文化 社会人を中心としたeラーニングによる大学教育を行っている早稲田大学人間科学部通信教育課程の在学生および卒業生を対象としたインタビュー調査を実施し、修正グラウンデッドセオリーアプローチの手法を用いて分析した。この研究を論文化し、投稿した。 (2) オンライン大学の学生生活に関する回顧と卒業後の変化 オンライン大学を卒業した社会人を対象として、社会人になって学び直すことが、卒業後の環境や能力にどのような影響を与えているのかを調査した。その結果、在学中に仕事や家庭との両立の中で、時間管理の困難さや論文等を書くことの困難さを経験していたことが明らかになった。一方、学友との交流によってネットワークが広がり、さらに、論文指導などによって思考力とスキルを身につけ、卒業後の仕事とキャリアに結びつけていることが明らかになった (3) オンライン大学に入学した社会人の入学動機の分析 オンライン大学へ2013年に入学した社会人を対象として、入学動機を調査し、社会人が学び直そうとする背景として90人分のデータを分析した。入学動機として仕事や家庭などの直接的なライフイベントをあげている人は49%であり、その他を選択した人は33%であった。その他の自由記述では、病気などの出来事や、新しい可能性への挑戦などの理由が明らかになった。80%以上の社会人が、ライフイベントの変化をきっかけに、大学に入学しており、入学目的としては、女性は友人や人脈作りを目的に、男性は仕事に役立てたり、専門性を身につけたりすることを目的に入学していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した研究目標のそれぞれについて着実な実績が上がっており、その途中の成果としての研究会発表および論文投稿もされているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については当初予定した研究目標のそれぞれについて研究を進めていくとともに、その過程で必要性が明らかになった研究トピック(たとえばeラーニングにおけるメンターの育成コースの開発など)を加えて、進めていく予定である。
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Research Products
(4 results)