2011 Fiscal Year Annual Research Report
異文化連携による創造的な学習環境構築のための理論と実践の統合
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22500944
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
宮田 義郎 中京大学, 情報理工学部, 教授 (00239419)
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Keywords | 異文化連携 / 創造的学習環境 / 構成主義的学習 / スクラッチ / ワークショップ / リフレクション / 学習環境デザイン |
Research Abstract |
2011年度には主に以下の実践を、次にあげる国内外のパートナーと連携して行った:千葉工業大学、津田塾大学、椙山女学園大学、同志社女子大学、日本福祉大学、豊田市立西保見小学校、Children's Museum, MIT Media Lab, Jackson School(Boston),Powerhouse Museum(Sydney)、LEAD(香港)、エレンホト市モンゴル民族学校(中国内モンゴル自治区)など 1.ワールドユースミーティング(8月):国内、海外の多くの学校から日本に集まり交流する参加者のリフレクションのサポートを行った。 2.ワールドミュージアム2011春&夏:とよた科学体験館を会場に、5月21日と8月2日に開催。パートナーと協同制作してきたスクラッチの作品を、Scratch Day 2011の一環として、世界のスクラッチコミュニティーおよび地域からの子供大人の参加者に紹介し、制作体験ワークショップを行った。 3.ワールドスタジオinとよた&保見:(5月~7月に9回)ワールドミュージアムに参加した参加者や新たに募集した豊田地域の子供大人の参加者が、国内外のパートナーとオンラインで作品制作し発表した。 4.ワールドフレンズプロジェクト(2月):横浜で開催されたCANVAS WSC8に出展、ボストン、香港、スペイン、ロシア、日本の参加者が協同制作を行い、優秀賞を受賞。 5.造形基礎/表現工学/創造性工学(4月~1月 中京大学):大学生対象で、作品制作とそのリフレクション及びワークショップデザインを毎週ワークショップ形式で、大学生の学びのコミュニティーの協力により行い、「創発的活動マトリクス」に基づく制作/リフレクションの手法も開発した。 6.異年齢・異文化の学生連携(9月~1月):津田塾大学、千葉工業大学、椙山女学園大学、中京大学の連携チームで、ワールドミュージアムのパートナーとScratch作品を協同制作し共有、発表し合い、評価した。 これらの実践を通じ、視野と志の拡張のための「Create/Connect/Open」という枠組みを開発し、実践に還元することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的「海外の研究者と理論だけでなく実践面も共有する」に関して、ボストン、香港、オーストラリア、内モンゴル、スペイン、ギリシャ他の多くのパートナーとの連携による実践を実現できた。「異文化連携の中で互いに活性化し深め合っていく循環を創り出す」に関して、これらのパートナーの実践がお互いに活性化し合うネットワークを構築しつつあり、理論と実践の循環を実現する「Create/Connect/Open」の枠組みを開発した。「日本と海外の学習者同士が文化を超えて創造的に学び合う学習環境を構築する」に関して、これらの実践の中で多くの国の参加者が学び合う環境を実現した。
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Strategy for Future Research Activity |
実践スタイルや理論的スタンスの異なる多くの連携パートナーが、それぞれ構築してきた実践環境や理論的背景を有機的に統合するようなソーシャルメディアの活用法の開発が必要である。また、世界各国の学習者の協同制作を可能にする制作環境を開発しているが、現段階ではコーディネーターによる調整が必要となっていて、学習者がより直接インタラクションできるような環境の開発が必要である。
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