2011 Fiscal Year Annual Research Report
e-Learningにおける受講者の動作の分析に関する研究
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22500947
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
渡邊 栄治 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (20220866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾関 孝史 福山大学, 工学部, 教授 (40299300)
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Keywords | e-Learning / 動作の分析 / ページ番号の推移 / 画像処理 |
Research Abstract |
今年度(平成23年度)は,研究計画において記したサブテーマ(「抽出された受講者の動作の特徴分析」)に取り組んだ. ディスプレイ上に表示されたコンテンツを読み,必要な情報をノートにとるような学習環境を対象として,受講者の動作(読む動作と書く動作)を判別するための手法およびコンテンツに対するページ間の移動との関係について検討した.まず,受講者が装着したサングラス型カメラにより記録された画像から,色情報に基づいた特徴量を抽出し,判別分析および階層型ニューラルネットワークにより,読み書きの動作を判別した.複数名の被験者に対する実験結果より,階層型ニューラルネットワークによる判別精度が高いことを定量的に示した. また,同時に記録されたコンテンツにおけるページ間の移動履歴と上述の読み書き動作の関係について検討した.特に,ページ間の移動が少ない時間帯に着目し,当該の時間帯における読み書き動作の割合を調べることにより,受講者のコンテンツに対する注目度を抽出した.さらに,複数のコンテンツに関する分析結果から,「前のページへの移動」と「ページ変動の少ない区間」において,読み書き動作の個人性が強くなるとの結果を得た. 加えて,受講者の動作の一つである顔方向に着目し,顔の方向を変量とした非線形時系列モデルを作成することにより,複数の受講者間の差異および受講者の顔の動きにおける規則性を抽出するためのモデリング手法を構築するとともに,実験結果により,その有効性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2009年度申請書に記載した「研究目的」のサブテーマが年度ごとに達成されており,最終年度(2012年度)に向けて,問題なく遂行されている.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度(2012年度)は,「受講者の理解度推定」をサブテーマとして取り上げている.多くの被験者による実験が必要と考えている.これまでに得られた研究成果(動作検出など)と「理解度の推定」を関係づけることに重点を置きたい.
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Research Products
(6 results)