2011 Fiscal Year Annual Research Report
学習アナライザ機能を有する一斉授業のためのe-Learningシステムの開発
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22500956
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Research Institution | Kanazawa Technical College |
Principal Investigator |
坂倉 忠和 金沢工業高等専門学校, グローバル情報工学科, 准教授 (30369970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 亮子 金沢工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (30280382)
木原 均 金沢工業高等専門学校, 一般教科, 講師 (70531820)
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Keywords | 教育工学 / e-Learning / LMS / 学習アナライザ / 一斉授業 |
Research Abstract |
インターネット技術の進歩・普及によって、ユビキタス社会が現実のものとなってきている。ユビキタス社会におけるe-Learning環境は、従来のコンピュータによる学習環境のみならず、携帯音楽プレーヤーや携帯ゲーム機など幅広い手段によって実現されつつある。このような高度情報化社会において、学校教育現場では、学習者の学習受容形態の多様化に対応した授業運営が必要とされてきている。しかしながら、学習者全体の状況を把握・解析するためには、多くの時間が必要であり、リアルタイムにその結果を授業運営に反映させることは非常に困難である。本研究では、e-Learningシステムを用いることにより、これらの問題の解決を目指し、さらに動的な授業運営を可能にするブレンデッドラーニングを支援するシステムを構築する。開発初年度はシステム全体の仕様を検討し、核となる機能を実装することにより、プロトタイプを作成した。本年度は使用する端末機の再検討を行い、その変更に伴うシステム全体の修正を行った。端末機の性能向上に伴い、これまで生じていたシステム使用時の不具合が解消された。また、学習状況を視覚的に表示する学習アナライザの仕様を検討し、プロトタイプを作成した。これにより学習の進捗状況を視覚的に確認できるようになった。さらに追加機能として、手書き筆順機能の開発を行った。これは学習者が記録した情報を時系列に表示する機能である。この機能により、従来、把握が困難であった学習情報を細かな時系列の情報として残すことができ、またその情報はいつでも再生できるため、学習者の学習状況を授業中はもちろんのこと、授業後でも確認できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
端末機の変更に伴い、システム全体の修正に多くの時間を要したが、年度当初に計画した項目について概ね達成している。研究分担者との自己点検の中で、これらを総合的に判断し、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発したシステムの実運用に向けた準備および微調整を行い、近隣の中学校において実証実験を行う。具体的には、(1)学習状況を視覚的に確認するための学習アナライザの改善、(2)中学校での出前授業を想定した授業シナリオおよびディジタルコンテンツの作成、(3)出前授業先の教員との打ち合わせおよび実施計画の策定、(4)実証実験の実施および評価の4点を行う。実証実験には近隣の中学校の協力が必要である。これについては、本校の地域連携教育センターの協力を得ながら実証実験の実施する。
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Research Products
(1 results)